Memoria de los Libros Preciosos

続きを読むとクリティカルなネタバレがあります

SF

グレッグ・イーガン『順列都市』上  ★★★★

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順列都市〈上〉 (ハヤカワ文庫SF) グレッグ イーガン,Greg Egan,山岸 真 記憶や人格などの情報をコンピュータに“ダウンロード”することが可能となった21世紀なかば、ソフトウェア化された意識、“コピー”になった富豪たちは、コンピュータが止まらないかぎり…

トマス・M.ディッシュ『アジアの岸辺』  ★★★★

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アジアの岸辺 (未来の文学) トマス・M.ディッシュ,浅倉 久志 最高に知的で最高に意地悪なSF作家、トマス・M・ディッシュの洗練された奇想と黒い笑いに満ちた短篇群を初集成。本邦初訳・幻の傑作「アジアの岸辺」等13篇を収録した日本オリジナル編集によるベ…

グレッグ・イーガン『宇宙消失』  ★★★★☆

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宇宙消失 (創元SF文庫) グレッグ イーガン,Greg Egan,山岸 真 2034年、地球の夜空から星々が消えた。正体不明の暗黒の球体が太陽系を包みこんだのだ。世界を恐慌が襲った。この球体について様々な仮説が乱れ飛ぶが、決着のつかないまま、33年が過ぎた…。ある…

野尻抱介『太陽の簒奪者』  ★★★★

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太陽の簒奪者 (ハヤカワSFシリーズ Jコレクション) 野尻 抱介 西暦2006年、突如として水星の地表から噴き上げられた鉱物資源は、やがて、太陽をとりまく直径8000万キロのリングを形成しはじめた。日照量の激減により破滅の危機に瀕する人類。いったい何者が…

大原まりこ『ハイブリッド・チャイルド』  ★★★☆

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ハイブリッド・チャイルド (ハヤカワ文庫JA) 大原 まり子 長期にわたるアディアプトロン機械帝国との闘いに終止符を打つべく、最終兵器が軍の施設内でひそかに研究・開発された。組み替え自在の特殊金属ユニットの骨組みに、バイオ技術で創り上げた細胞を肉…

津原泰水『バレエ・メカニック』  ★★★★

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バレエ・メカニック (想像力の文学) 津原 泰水 造形家である木根原の娘・理沙は、9年前に海辺で溺れて以来、昏睡状態にあった。「五番めは?」―都心での商談後、幻聴らしき言葉を耳にした木根原は、奥多摩の自宅へと帰る途中、渋滞の高速道路で津波に襲われる…

小川一水『フリーランチの時代』  ★★☆

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フリーランチの時代 (ハヤカワ文庫JA) 小川 一水 「私は人類をたいらげたい」―火星やまと基地の隊員4名が体験した、あまりにもあっけないファーストコンタクトを描く表題作、太陽系開拓時代に孤独な宇宙船を駆るニートの日常「Slowlife in Starship」、いつ…

コニー・ウィリス『犬は勘定に入れません』  ★★★★☆

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犬は勘定に入れません…あるいは、消えたヴィクトリア朝花瓶の謎 コニー・ウィリス,大森 望 オックスフォード大学史学部の学生ネッド・ヘンリーは、第二次大戦中のロンドン大空襲で焼失したコヴェントリー大聖堂の再建計画の資料集めの毎日を送っていた。だが…

グレッグ・イーガン『TAP』  ★★★★

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TAP (奇想コレクション) 山岸 真 脳に作用してあらゆるものを言語で表現することを可能にするインプラント“TAP”。それを使用していた世界最高の詩人が謎の死を遂げた。詩人の娘から事件の究明を衣頼された私立探偵は捜査に乗り出すが…表題作「TAP」、体外離…

瀬名秀明『第九の日』  ★★★★

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第九の日 (光文社文庫) 瀬名 秀明 イギリスで一人旅をつづけるケンイチが迷い込んだ「永遠の町」は、人間のいないロボットだけの町だった―。なぜ、ぼくたちは、痛みを感じないのか? 心は、神の奇跡なのか? AIとロボティクスの近未来を描いて、瀬名秀明が永…

瀬名秀明『デカルトの密室』  ★★★★

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デカルトの密室 (新潮文庫) 瀬名 秀明 ヒト型ロボットが実用化された社会。ロボット学者の祐輔と進化心理学者の玲奈は、ロボットのケンイチと共に暮らしている。三人が出席した人工知能のコンテストで起こった事件から、悪夢のようなできごとは始まった。連…

山本弘『神は沈黙せず』  ★★★★

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神は沈黙せず 山本 弘 この世界は、人類は「神」と呼ばれる知性体のシミュレーションなのではないか? 人工知能学者である兄の行方を追ううちに、妹・優歌がたどり着いた世界の真相とは!? 山本弘が放つ、長編SFエンタテインメント!(Amazon) 人工知能が…

ハーヴェイ・ジェイコブズ他『グラックの卵』  ★★★

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グラックの卵 (未来の文学) ハーヴェイ ジェイコブズ,Harvey Jacobs,浅倉 久志 アンソロジー“未来の文学”第二弾は、浅倉久志選による“ユーモアSF”傑作集。太陽系のかなたから巨大な鳥が地球へと飛んできた―幻のナンセンスSFがついに翻訳、ボンド「見よ、かの…

グレッグ・イーガン『ディアスポラ』

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ディアスポラ (ハヤカワ文庫 SF) 山岸 真 30世紀、人類のほとんどは肉体を捨て、人格や記憶をソフトウェア化して、ポリスと呼ばれるコンピュータ内の仮想現実都市で暮らしていた。ごく少数の人間だけが、ソフトウェア化を拒み、肉体人として地球上で暮らして…

クリストファー・プリースト『限りなき夏』  ★★☆

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限りなき夏 (未来の文学) クリストファー プリースト,Christopher Priest,古沢 嘉通 ふたりの若い恋人たちが囚われの身になった夏の日は、長く伸ばされた一瞬となった―過去と未来を彷徨する人間たちの愛と焦燥をロマンティックかつ技巧的に綴る2篇のマスター…

コニー・ウィリス『マーブル・アーチの風』  ★★★★

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マーブル・アーチの風(プラチナ・ファンタジイ) (プラチナ・ファンタジィ) 松尾たいこ,大森望 毎年恒例の大会(カンファレンス)に参加するため、20年ぶりにロンドンを訪れたトムとキャスの夫妻。ロンドン地下鉄道をこよなく愛するトムは、旧友との再会を楽し…

コニー・ウィリス『わが愛しき娘たちよ』  ★★★☆

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わが愛しき娘たちよ (ハヤカワ文庫SF) Connie Willis,大森 望 寄宿舎惑星の女子寮、その男子禁制の聖域でなにが起こったのか?性と生殖が切り離された未来のセクシュアリティを描破して、スキャンダルをまきおこした超問題作「わが愛しき娘たちよ」。大空襲下…

エドモンド・ハミルトン『フェッセンデンの宇宙』  ★★★★

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フェッセンデンの宇宙 (全集・シリーズ奇想コレクション) エドモンド・ハミルトン,中村 融 史上最高の科学者フェッセンデンが実験室の中に宇宙を創った!世界中の言葉に翻訳された、名作中の名作「フェッセンデンの宇宙」をはじめ、代表作「向こうはどんなと…

アルフレッド・ベスター『願い星、叶い星』  ★★★★

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願い星、叶い星 (奇想コレクション) 中村 融 “奇想コレクション”第5回配本は、オールタイム・ベスト級の長篇SF『虎よ、虎よ!』であまりに有名なアルフレッド・ベスター。ワイドスクリーン・バロックの巨匠ベスターの本邦初ベスト短篇集ついに登場。軽快なテ…

アヴラム・デイヴィッドスン『どんがらがん』  ★★★★

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どんがらがん (奇想コレクション) 殊能 将之 空前絶後の輝かしい受賞歴をもち、キプリングやサキ、G・K・チェスタトンに比肩すると評されるアヴラム・デイヴィッドスン。この才気と博覧強記の異色作家が遺した短篇を、日本の誇る才気と博覧強記の作家殊能将…

テリー・ビッスン『ふたりジャネット』  ★★★★

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ふたりジャネット (奇想コレクション) テリー・ビッスン,中村 融 本邦初のテリー・ビッスン短篇集。サリンジャー、ピンチョンら有名作家たちが続々と田舎町に引っ越してきた? 英国が船みたいに動きはじめた・ 万能中国人がヘンテコなす牛木で事件を解決? …

グレッグ・イーガン『ひとりっ子』  ★★★★☆

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ひとりっ子 (ハヤカワ文庫SF) グレッグ イーガン,Greg Egan,山岸 真 「この子がわたしの娘なの。生まれるのがほんの何年か遅くなったけれど」―待望の第一子となるはずだった女の子を失った科学者夫婦が選択した行動とは!? 子どもへの“無償の愛”を量子論と…

シオドア・スタージョン『輝く断片』  ★★★★

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輝く断片 (奇想コレクション) 大森 望 雨降る夜に、瀕死の女をひろった男。友達もできず顔も醜い孤独な男は決意する。おれやる、全部やる……。「自分がいままで書いた短篇の中でももっとも力強い作品」と著者みずからが語る表題作「輝く断片」、スタージョン…

コニー・ウィリス『最後のウィネベーゴ』  ★★★★☆

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最後のウィネベーゴ (奇想コレクション) 大森望編 愛するものを失う痛みと、滅びゆくものへの哀惜、そして赦し。犬が絶滅してしまった近未来のアメリカで孤独な男が出逢う、ささやかな奇蹟……。読後に深い余韻を残す表題作から抱腹絶倒コメディまで、アメリカ…

ダン・シモンズ『夜更けのエントロピー』  ★★★★

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夜更けのエントロピー (奇想コレクション) 嶋田 洋一 ミステリ、SF、ホラー、現代文学のジャンルを超えて、「すこし不思議な物語」の名作を集めたシリーズ“奇想コレクション”刊行開始!第1回配本は、『ハイペリオン』でその人気を不動にした、まさにジャンル…

アルフレッド・ベスター『ゴーレム100』  ★★★

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ゴーレム100 (未来の文学) アルフレッド・ベスター,渡辺 佐智江 22世紀のある巨大都市で、突如理解不能で残虐な連続殺人事件が発生した。犯人は、8人の上品な蜜蜂レディたちが退屈まぎれに執り行った儀式で召喚した謎の悪魔ゴーレム100。事件の鍵を握るのは…

コニー・ウィリス『ドゥームズデイ・ブック 下』  ★★★★☆

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ドゥームズデイ・ブック〈下〉 (ハヤカワ文庫SF) コニー ウィリス,Connie Willis,大森 望 もーやだーもーやだー! つらいー! 私はとことん登場人物に感情移入してしまう性質で、うまい人の書くつらい話ってのは本当につらくて、この先もつらいって分かって…

コニー・ウィリス『ドゥームズデイ・ブック 上』  ★★★☆

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ドゥームズデイ・ブック〈上〉 (ハヤカワ文庫SF) コニー ウィリス,Connie Willis,大森 望 歴史研究者の長年の夢がついに実現した。過去への時間旅行が可能となり、研究者は専門とする時代を直接観察することができるようになったのだ。オックスフォード大学…

ジーン・ウルフ『デス博士の島その他の物語』  ★★★★

SF

デス博士の島その他の物語 (未来の文学) ジーン ウルフ,Gene Wolfe,浅倉 久志,柳下 毅一郎,伊藤 典夫,伊藤 典夫,柳下 毅一郎 「だけど、また本を最初から読みはじめれば、みんな帰ってくるんだよ…きみだってそうなんだ」孤独な少年の元に物語の登場人物が訪…

小川一水『天涯の砦』  ★★

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天涯の砦 (ハヤカワSFシリーズ・Jコレクション) 小川 一水 地球と月を中継する軌道ステーション“望天”で起こった破滅的な大事故。虚空へと吹き飛ばされた残骸と月往還船“わかたけ”からなる構造体は、真空に晒された無数の死体とともに漂流を開始する。だが、…