Memoria de los Libros Preciosos

続きを読むとクリティカルなネタバレがあります

2007-08-01から1ヶ月間の記事一覧

クラウス・コルドン『ベルリン1945』  ★★★★☆

ベルリン1945 クラウス・コルドン, 酒寄 進一 ついに戦争終結。三部作も終結。これが一番リーダビリティがあったなあ。一番分厚かったのに、すぐ読みきっちゃったもの。ゲープハルト一家と三十年を歩んできた気分。広く読まれるといいなあ。

エーリヒ・ケストナー『ふたりのロッテ』  ★★★★☆

ふたりのロッテ (ケストナー少年文学全集 (6)) ケストナー, 高橋 健二 文句なしに双子がかわいい。お話としてのまとまりも、一番良い気がします。ファミリーに絞って書いてあるからかな。 おたがいを知らずに別々の町で育った、ふたごの姉妹ルイーゼとロッテ…

ウーリー・オルレブ『走れ、走って逃げろ』  ★★★★

走れ、走って逃げろ ウーリー オルレブ, Uri Orlev, 母袋 夏生 ノンフィクションというカテゴリでいいのだろうか……? 児童文学のつもりで読んだら、実話でした。 ユダヤ人が強制移住させられたゲットーで、8歳のスルリックは家族と生き別れになってしまった…

エーリヒ・ケストナー『動物会議』  ★★☆

動物会議 ケストナー, 高橋 健二 カラーで読みたかったな。せっかくの絵本だし。表題作以外に詩が何篇か。 第二次大戦が終わり、各国の首脳たちは世界平和を維持するために国際会議を重ねていますが、成果があがりません。それを見て怒った動物たちは、自分…

フレッド・ウルマン『友情』  ★★★★

友情 フレッド ウルマン, Fred Uhlman, 清水 徹, 清水 美智子 少年二人の友情にくらくらしてたけどそんな生易しいもんじゃなかった。 彼は、1932年1月、私の人生にはいってきて、それからは一度も立ち去ることはなかった。あのときから四半世紀あまりが過ぎ…

エーリヒ・ケストナー『点子ちゃんとアントン』  ★★★★

点子ちゃんとアントン (岩波少年文庫) エーリヒ ケストナー, Erich K¨astner, 池田 香代子 主役二人がかわいかった! お金持ちの両親の目を盗んで、夜おそく街角でマッチ売りをするおちゃめな点子ちゃんと、おかあさん思いの貧しいアントン少年。それぞれ悩…

エーリヒ・ケストナー『エーミールと三人のふたご』  ★★☆

エーミールと三人のふたご (ケストナー少年文学全集 (2)) ケストナー, 高橋 健二 子どもたちが短い間だけでも自分たちだけで生活する、というのは小さい頃誰もが憧れたことじゃなかろうか。 どろぼうを追跡してみごとにつかまえた、少年たちの大活躍から2年…

エーリヒ・ケストナー『エーミールと探偵たち』  ★★★

エーミールと探偵たち (ケストナー少年文学全集 (1)) ケストナー, 高橋 健二 男の子は友情・努力・勝利が好きですよね(ジャンプじゃないんだから)。 おばあちゃんをたずねる列車の中で、大切なお金を盗られてしまったエーミール。ベルリンの街を舞台に、少…

エーリヒ・ケストナー『飛ぶ教室』  ★★★★

飛ぶ教室 エーリヒ ケストナー, Erich K¨astner, 池田 香代子 私が読んだのは高橋健二訳だったけど、画像が出なかったので。名前の表記が微妙に違うな。 ボクサー志望のマッツ、貧しくも秀才のマルティン、おくびょうなウーリ、詩人ジョニー、クールなゼバス…

三浦しをん『きみはポラリス』  ★★★★☆

きみはポラリス 三浦 しをん 「俺の考える本物のロハスはこうだ」 と俊明が言った。「死期を悟った時点で富士山頂に上り、ご来光とともに切腹する」 「な、なんで」 「なんででもだ。そして己れの内臓をつかみだし、『有機栽培の礎とならんことを……!』と祈…

武田龍夫『物語 北欧の歴史』 ★★★

物語 北欧の歴史―モデル国家の生成 (中公新書) 武田 龍夫 物語、と銘打たれているだけあって、なかなかドラマチックな描き方をしていた。ヘタリア効果も相まって国たちにすごい感情移入(笑)特に、ノルウェー・フィンランドが長い間一緒にいたデンマーク・…

島崎藤村『破戒』  ★★★★

破戒 (岩波文庫) 島崎 藤村 「下等人種?」 「卑しい根性を持って、いやにひがんだようなことばかり言うもの、下等人種じゃなくて君、なんだろう。へたに社会へでしゃばろうなんて、そんな思想を起こすのは、第一大間違いさ。獣皮いじりでもして、神妙に引っ…

浅田次郎『月島慕情』  ★★★★

月島慕情 浅田 次郎 みんな、一緒に食べよう。少し冷めてしまったけれど、蜥蜴や蛆虫や、戦友の肉よりもずっとうまいぞ。そして腹が一杯になったら、今夜のうちに敵陣に斬りこんで、兵隊らしく死のうじゃないか。兵隊らしく、男らしく、人間らしく。(雪鰻)…