Memoria de los Libros Preciosos

続きを読むとクリティカルなネタバレがあります

2005-06-01から1ヶ月間の記事一覧

我孫子武丸『探偵映画』  ★★★

探偵映画 我孫子 武丸 『8の殺人』における彼のノリは好きじゃなかったけど、本作には合っていると思う。私には読んだことのないような斬新な話だった。ミステリといえばミステリで、違うといえば違う。楽しめるからオールOKですが。

宮部みゆき『理由』  ★★★☆

理由 宮部 みゆき 京極夏彦『どすこい(仮)』だけのためにこれを読んだ私って一体……。面白かったですけど。相当前に友達に借りたものの、分厚さに圧倒されて(そこまでじゃないんだが、冒頭だけではそそられなくてねえ)放置してました。ごめん。2章くらい…

殊能将之『鏡の中は日曜日』  ★★★★

鏡の中は日曜日 殊能 将之 おお~! と唸りたくなる。サークルの先輩にお薦めされたので読んでみたけど、確かにすごいわ。私は麻耶の某作品を連想したんだけど……言うのはやめとこう軽くネタバレだ。冒頭が読みにくくてこの調子だったらギブ、と思っていまし…

太宰治『斜陽』  ★★★

斜陽 太宰 治 たまにものすごい痺れる。破壊力のあることを言う。文学もしっかり読んでおくべきなのかもねーと実感しなおす一冊でした。

若竹七海『サンタクロースのせいにしよう』  ★★★★

サンタクロースのせいにしよう 若竹 七海 「これが自分のものだと言い切れるものを持っていないという点では、わたしだって同じだわ。言い切れるやつなんか、この世にいるかしら。そんなことで人間が自殺するんなら、わたしなんかとっくの昔に三途の川を渡っ…

三浦しをん『しをんのしおり』  ★★★★☆

しをんのしおり 三浦 しをん 「あの~、やっぱり気になるんですけど、本のタイトルに自分の名前をつけるのって、つまりは『ムネオハウス』と同じことなんでは?」 加藤さんのみならず、同席していた神原さん、田中さんまでもが一斉に否定しだす。 「それは違…

イージス!

ひー試写会行きたいよ! 公開まで一ヵ月……ローレライは見逃した私ですが今度こそ! 最近本が映画化されるの多いですよね。しっかりとその世界観を映し出して欲しい。私には別物として考えるのが難しいので……笑

雑記

テストが近づいているので読書ペースがた落ちです。テストよりもレポートが多い……分かっているのが五個、まだテーマが発表されていないのが二個。テストとレポート、どっちが良いんですかね。とりあえず中国史における問題点なんてさっぱり思いつかない。舞…

新堂冬樹『忘れ雪』  ☆

忘れ雪 新堂 冬樹 「春先の雪に願い事をすると叶う」少女はその想いで7年待ちつづけた。「春先に降る雪に願い事をすると必ず叶う」という祖母の言葉を信じて、傷ついた犬を抱えた少女は雪を見上げた。涙の止まらない純恋小説。(Amazon) 勝手に待てよ!(暴…

恩田陸ベスト3

ロミオとロミオは永遠に 恩田 陸 恩田陸は好きなのに、15冊ほどしか読んでいないのです。今年中に全部読めればいいなあ……! そんな作家が山ほどいるんだけどね。 1位 ロミオとロミオは永遠に 2位 ネバーランド 3位 MAZE ロミオ~は最近読んで、とてつも…

伊坂幸太郎ベスト3

チルドレン 伊坂 幸太郎 トラキチさん主催のMy Best Books!の企画、とても面白そうな上に私の好きな作家続きなので、はじめましてですが図々しく参加させていただくことにしました。 1位 チルドレン 2位 重力ピエロ 3位 ラッシュライフ 読んでいる最中に…

恩田陸『ユージニア』  ★★★☆

ユージニア 恩田 陸 だけど、尊敬と軽蔑、憧れと妬みは紙一重。 長い歳月の間に、彼らは、自分たちに「見えない人間」を増やしていっていたんじゃないでしょうか。 「見えない人間」の奉仕と忠誠を当然のものと思うようになっていたんじゃないか。 「見えな…

浅田次郎『蒼穹の昴〈上〉』  ★★★★★

蒼穹の昴〈上〉 浅田 次郎 文句なしに傑作だと思う。真面目な歴史物と思いきや、プリズンホテルなどに通じるユーモアも織り交ぜられていて、最高。 時は清王朝。糞拾いで生計を立てる貧民の子、李春雲は、百発百中の占星術師、白太太に「あまねく天下の財宝…

江國香織『すいかの匂い』  ★

すいかの匂い 江國 香織 「目をつぶって」 私が言うと、すずきじんたは素直に目をとじた。私はポケットからボンナイフをだすと、それをひらいてゆっくりと彼の左手に切りつけた。そおっと。 もう少しひっかかるかと思っていたのだが、皮膚はおどろくほどあっ…

井上夢人『プラスティック』  ★★☆

プラスティック 井上 夢人 ここまで読んできたあなたが、今、どのように感じているか。私の不安はそこにある。 このフロッピィディスクは、あなたに読んでもらうために作られた。 信じられないくらい読みやすい。全てが一人称で進むからかな。『オルファクト…

小野不由美『黒祠の島』  ★★★★

黒祠の島 小野 不由美 江國香織『すいかの匂い』を少しずつ読んでいるのだが、どうにも面白みがない(失礼!)ためのめりこめない。だからといって初っ端から男女の絡みだった『柔らかな頬』を進める気にもなれず――男が二人称であなたを使うの嫌いなんだもん…

綾辻行人『最後の記憶』  ★☆

最後の記憶 綾辻 行人 ――あれはヒトの血の色。 ……ああ、母さん。あいつが来る。こんなところにまで、僕を追いかけて。 ――あれはヒトの血の。 母さん、あいつが来るよ。あなたの記憶の中から溢れ出した“恐怖”が、もうすぐここに。今度はきっと、この僕の身体…

麻耶雄嵩『夏と冬の奏鳴曲』  ★★☆

夏と冬の奏鳴曲(ソナタ) 麻耶 雄嵩 「和音は、和音だけでは『神』たり得ません。『神』はモノであるという認識は過去に多くなされてきましたが、全て間違っているのです。わたしたちが還元し“展開”する作業を伴うことが真に、“『神』なり”、なのです」 『翼…

若竹七海『悪いうさぎ』  ★★★★☆

悪いうさぎ 若竹 七海 わたしは自分が強い人間だと思い込んでいた。頭もいい、状況に対処する力を持っていると信じていた。 どうせなら、勘違いしたまま幸せに死にたかった。 情けなかった。みじめだった。無知と傲慢がもたらした災厄を甘んじて受けるしかな…

三浦しをん『妄想炸裂』  ★★★★☆

妄想炸裂 三浦 しをん どうせ、この近所まで彼女を送ってきて、しかし離れがたくまだ話している、というところだろう。恋人達の語らいかよ、ケッ。バッテリーなんて上がっちまえばいいんだ。 でも私はある時気がついた。 こいつら、男同士だ。 またまたぁ、…

北方謙三『たとえ朝が来ても』  ★★

たとえ朝が来ても―約束の街〈2〉 北方 謙三

湯本香樹実『ポプラの秋』  ★★★

ポプラの秋 湯本 香樹実 てがみは、こころのなかで、かくことにします。いままでより、もっともっとたくさんかきます。それでもおとうさんがさびしかったら、またでんわしてください。夜おそくても、いいです。それではさようなら。 彼女、老人と子供を通し…

あさのあつこ『NO.6 #3』  ★★☆

No.6 (#3) あさの あつこ 「理屈じゃないんだ、ネズミ。ぼくが駆けつけたからといって、きみの助けにはならない……きみを助けることなんてできない。頭ではわかってる」 「けっこう。あんたが唯一、自慢できるのはその頭の中身だけだろうが。そこで、わかって…

あさのあつこ『NO.6 #2』  ★★☆

NO.6(ナンバーシックス)#2 あさの あつこ