Memoria de los Libros Preciosos

続きを読むとクリティカルなネタバレがあります

湯本香樹実『ポプラの秋』  ★★★

ポプラの秋
ポプラの秋
湯本 香樹実
 てがみは、こころのなかで、かくことにします。いままでより、もっともっとたくさんかきます。それでもおとうさんがさびしかったら、またでんわしてください。夜おそくても、いいです。それではさようなら。

 彼女、老人と子供を通して生と死を描くのが好きだよね。著書をチェックしてみたら、全てにどちらかが出てきてた。というか、子供好きなのかな。子供が出てこない小説はないみたい。私の中で瀬尾まいこと同じような位置付けがなされようとしている。癒し、という点で。
 夫を失ったばかりで虚ろな母と、もうじき7歳の私。二人は夏の昼下がり、ポプラの木に招き寄せられるように、あるアパートに引っ越した。不気味で近寄り難い大家のおばあさんは、ふと私に奇妙な話を持ちかけた――。18年後の秋、お葬式に向かう私の胸に、約束を守ってくれたおばあさんや隣人たちとの歳月が鮮やかに甦る。(Amazon
 千秋がしたためる亡き父への手紙が切ない。お母さんのも然り。
 最近忙しくてあらすじさぼりまくり。本もあまり読み込めてない。冊数を稼ぐのに執心して結果がこれじゃあ……。読書が目的となる読書はよくないのかもしれないけど、どうしてもそうなってしまうなあ。本好きなら一度は陥る悩みということで、仕方ないか。