Memoria de los Libros Preciosos

続きを読むとクリティカルなネタバレがあります

2005-08-01から1ヶ月間の記事一覧

若竹七海ベスト3

ざれこさん主催の若竹七海企画に参加させていただきます! よろしくお願いします! 1位 スクランブル 2位 悪いうさぎ 3位 サンタクロースのせいにしよう 彼女の本を読み始めたのは最近なので、既読の7冊の感想がこのブログに載っているのでよろしければ…

朱川湊人『花まんま』  ★★★☆

花まんま くすぐったいと言うより、もっと深い感覚――あの生き物から痺れるような何かが伝わり、それが骨にまで染みたような気がする。その痺れに耐えていると、やがて臍下あたりから、何かぬるい水が染み出して来るような……どこか甘い感じさえする、不思議な…

時雨沢恵一『リリアとトレイズ (1)』  ★★★

リリアとトレイズ (1) 時雨沢 恵一 「リリアちゃんがトレイズ君を襲わなければ平気でしょ」 「襲わないわよ!」 「たとえばそう。寝ている無防備なときとか」 「だー! なんでそんなコトしなくちゃいけないにのよ?」 トレイズは何も言わず、静かにお茶をす…

池田あきこ『ダヤンのおいしいゆめ』  ★★★

ダヤンのおいしいゆめ 池田 あきこ ばくは、もういちどやりなおそうと、それまでいじょうに、こまめに働くようになりました。けれどもだやんは、何もいう気にはなりませんでした。 ミス研の合宿で山梨に行き、ぶらぶらしていたところダヤンの美術館があった…

若竹七海『船上にて』  ★★★☆

船上にて 若竹 七海 「どうして世の中って、こんなに偶然やら奇遇やらが転がっているのかしら。ある意味ではこれらのすべては偶然ではなく必然なのかもしれない。神の決めた確立を偶然と呼び、人知の及ぶところを必然と呼ぶなら、これは確かに偶然なのだけれ…

米澤穂信『クドリャフカの順番 「十文字」事件』  ★★☆

クドリャフカの順番―「十文字」事件 米澤 穂信 韓国旅行に持って行った一冊。好きな書評ブログでお薦めされていたので借りてみたら、『氷菓』のシリーズだったのね。しかも二作目『愚者のエンドロール』をすっ飛ばしてしまった。昔の感想を読み返しても全く…

上遠野浩平『ブギーポップ・バウンディング ロスト・メビウス』  ★☆

ロスト・メビウス―ブギーポップ・バウンディング

舞城王太郎『煙か土か食い物』  ★★★★☆

煙か土か食い物 深い憎しみの泥の底に埋もれてしまったかわいそうな愛を救い出してやったついでに馬鹿みたいに泣くこと。俺はこれが正しいやり方なのだと確信を持ってなりふりかまわず泣きに泣きに泣きまくったから周りにいた患者やクリニックのスタッフはぎ…

伊坂幸太郎他『I LOVE YOU』  ★★★★

I love you 伊坂 幸太郎, 石田 衣良, 市川 拓司, 中田 永一, 中村 航, 本多 孝好 彼女はなんてことをしてくれたのだろう。僕の心に入り込むなんて、本当に酷いことを百瀬はしてしまったのだ。僕と手を繋ぐなんて、酷いにもほどがある。母と話してくれるなん…

殊能将之『キマイラの新しい城』 ★★★☆

キマイラの新しい城 殊能 将之 「その衣装、けっこう似合うと思いますよ。ほら、大将は眼鏡をかけてるから、中年ハリー・ポッターって感じで」 「なんでぼくが中年ハリー・ポッターのコスプレしなきゃならないんだよっ!」 な、何なんだこの探偵は! 私を殺…

浅田次郎『プリズンホテル 春』  ★★★★★

プリズンホテル 春 浅田 次郎 泣きに泣いた。性根の曲がった人間は皆これを読めばいいや。

山田悠介『Aコース』  ☆

Aコース 山田 悠介 「ああ!」 「ちょ、ちょっと!」 止めたのは憲希だった。ピンクのパジャマを着た髪の長い女性が、窓から飛び降りようとしているのだ。 「もう訳がわからん」 「何してるんですか!」 「こんなにお前に手こずるとはな……さすがだぜ」 頭を…

古川日出男『ベルカ、吠えないのか?』  ★★★

ベルカ、吠えないのか? 古川 日出男 二十世紀は二つの大戦が行われた世紀だった。いわば戦争の世紀だった。しかし、同時に、二十世紀は軍用犬の世紀でもあったのだ。 オレハ犯ス、とお前は吠えた。 オレハ孕マセル、と犬神よ、お前は吠えた。 生キルタメニ!…

絲山秋子『逃亡くそたわけ』  ★★☆

逃亡くそたわけ 絲山秋子 「なんかなんか、強烈なんよ。もてあましとって、居場所のなか感じ」 「とりあえず俺達逃げてるんだからさ、ここにいたらいいよ」 「ここって、どこ?」 「車の中。今はここが居場所なんだよ」 優しい言葉なのに通じない。響かない…

北村薫『リセット』  ★★

リセット 北村 薫

京極夏彦『姑獲鳥の夏』  ★★★☆

文庫版 姑獲鳥の夏 京極 夏彦

ミス研の合宿らしく

樹海に行きました。思い止まらせる看板があったりと楽しかったですよ!さすがに白骨死体には出会わなかったけど(笑)

麻耶雄嵩『翼ある闇』  ★★★☆

翼ある闇―メルカトル鮎最後の事件 麻耶 雄嵩 再読。読書会の課題本になったのでね。合宿から帰ってきたら感想をば。やっぱり文庫よりノベルスが好きだあああ! ラブ二段組。

殊能将之『樒/榁』  ★★☆

樒・榁 殊能 将之 だが、小説のいったいどこに人間がいるというのだ。ここにあるのはたんなる文字の羅列であり、ページに印刷された無数の活字であり、たやすくデータに変換できる記号列であり、つまるところは白い紙の上の黒い染みにすぎない。そんなものに…

中村うさぎ『だって、買っちゃったんだもん!』  ★★★

だって、買っちゃったんだもん!―借金女王のビンボー日記〈2〉 中村 うさぎ 涼みに行った先の図書館で、昔何冊か読んだ彼女のエッセイを流し読み。有名なブランド大好き買い物女王で、借金もしまくり。まあ、しょうがないよね。だって買っちゃったんだもん! …

法月綸太郎『雪密室』  ★★

雪密室 法月 綸太郎 『生首に聞いてみろ』だけ読むつもりだったのだけど、どうせならシリーズ全部読んでしまえ! と先輩に拝借しました。 警視、素敵だなあ! 息子とのコンビもいいけど、単品で素敵だなあ。

ルース・スタイルス・ガネット『エルマーとりゅう』  ★★★★☆

エルマーとりゅう ルース・スタイルス・ガネット, ルース・クリスマン・ガネット, わたなべ しげお, 子どもの本研究会 「よいかな。そのひみつは――そのひみつは――そのひみつは――ああ、だめじゃ、とても、いまは、はなせん。日がくれたら、もう一ど、ここへき…

ルース・スタイルス・ガネット『エルマーのぼうけん』  ★★★★★

エルマーのぼうけん ルース・スタイルス・ガネット, ルース・クリスマン・ガネット, わたなべ しげお 子供ができたら性別に関係なく読んであげたい。小さい頃家にあったので、何度も読んだ記憶が。冒険ものってわくわくするし、想像力膨らむし、すごくいいと…

恩田陸『ドミノ』  ★★★

ドミノ 恩田 陸 人生における偶然は、必然である――。 どたばたコメディ。まさしくラストの騒ぎはドミノ。一列に並べられたやつじゃなくて、色んなとこから集まってきちゃった感じ。よくぞここまで! 冒頭の登場人物紹介、人数多すぎてぐったりしちゃうけどそ…

殊能将之『黒い仏』  ★★★☆

黒い仏 殊能 将之 「悪いけど、ぼくはそういう荒唐無稽な話、だめなんだよ。読んでも、どこがおもしろいのか、さっぱりわからない。ミステリのほうがいいな」 「だと思いましたよ。アタシも嫌いです」 アアアアントニオッ……!(身悶えている) この一冊はア…

絲山秋子『袋小路の男』  ★★★

袋小路の男 絲山 秋子 そんなこと、口先だけで実際やってみたら大変よと言われるかもしれない、でもなぜだろう。口先だけでも親より抵抗がない。(袋小路の男) だけど、あの女は嘘つきだ。嘘つきというのは違うかな、都合の悪いことはみんな忘れてなんでも…