Memoria de los Libros Preciosos

続きを読むとクリティカルなネタバレがあります

2009-06-01から1ヶ月間の記事一覧

石持浅海『Rのつく月には気をつけよう』  ★★☆

Rのつく月には気をつけよう 石持 浅海 湯浅夏美と長江高明、熊井渚の3人は大学時代からの呑み仲間。毎回誰かが連れてくるゲストは、定番の飲み会にアクセントをつける格好のネタ元だ。酔いもまわり口が軽くなったところで盛り上がるのはなんといっても恋愛話…

藤原伊織『ひまわりの祝祭』  ★★★★

ひまわりの祝祭 藤原 伊織 自殺した妻は妊娠を隠していた。何年か経ち彼女にそっくりな女と出会った秋山だが、突然まわりが騒々しくなる。ヤクザ、闇の大物、昔の会社のスポンサー筋などの影がちらつく中、キーワードはゴッホの「ひまわり」だと気づくが…。…

湊かなえ『告白』  ★★★★

告白 湊 かなえ 我が子を校内で亡くした女性教師が、終業式のHRで犯人である少年を指し示す。ひとつの事件をモノローグ形式で「級友」「犯人」「犯人の家族」から、それぞれ語らせ真相に迫る。選考委員全員を唸らせた新人離れした圧倒的な筆力と、伏線が鏤め…

石持浅海『温かな手』  ★★☆

温かな手 石持 浅海 大学の研究室に勤める畑寛子の同居人・ギンちゃんは名探偵。サラリーマンの北西匠の同居人・ムーちゃんも名探偵。人間離れした二人は、彼らが遭遇した殺人事件や騒動を、鮮やかに解き明かす! 一風変わった名探偵とそのパートナーが活躍…

東川篤哉『もう誘拐なんかしない』  ★★★☆

もう誘拐なんてしない 東川 篤哉 俺が、おまえを誘拐してやろうか? ひょんなことからヤクザの組長の娘を誘拐する羽目になった翔太郎。関門海峡を挟んで、脱力感あふれる青春が、小気味よい九州弁が、驚愕のミステリーが炸裂する。とびきりキュート、空前の…

梨木香歩『f植物園の巣穴』  ★★

f植物園の巣穴 梨木 香歩 歯痛に悩む植物園の園丁がある日、巣穴に落ちると、そこは異界だった。前世は犬だった歯科医の家内、ナマズ神主、愛嬌のあるカエル小僧、漢籍を教える儒者、そしてアイルランドの治水神と大気都比売神……。人と動物が楽しく語りあい…

米澤穂信『秋期限定栗きんとん事件』  ★★★

秋期限定栗きんとん事件 下 (創元推理文庫 M よ 1-6) 米澤 穂信 ぼくは思わず苦笑する。去年の夏休みに別れたというのに、何だかまた、小佐内さんと向き合っているような気がする。ぼくと小佐内さんの間にあるのが、極上の甘いものをのせた皿か、連続放火事…

瀬名秀明『第九の日』  ★★★★

SF

第九の日 (光文社文庫) 瀬名 秀明 イギリスで一人旅をつづけるケンイチが迷い込んだ「永遠の町」は、人間のいないロボットだけの町だった―。なぜ、ぼくたちは、痛みを感じないのか? 心は、神の奇跡なのか? AIとロボティクスの近未来を描いて、瀬名秀明が永…

藤川洋子『わたしは家裁調査官』  ★★★★

わたしは家裁調査官 藤川 洋子 面接室から聞こえてくる非行少年のつぶやき、家族のため息。報告書からはうかがいしれない無数のやりとりのなかから生まれる人間模様。家庭裁判所の調査官がみた「家族の深層」。(Amazon) 資料用に。『家裁調査官の仕事が分…

H.コリンズ、T.ピンチ『迷路のなかのテクノロジー』

迷路のなかのテクノロジー ハリー コリンズ,トレヴァー ピンチ,Harry Collins,Trevor Pinch,村上 陽一郎,平川 秀幸 科学や技術の成果が生み出され、使われるプロセスを、その社会的背景も含めて理解し、疑いを持つことができるような科学社会学的な洞察を示…

瀬名秀明『デカルトの密室』  ★★★★

SF

デカルトの密室 (新潮文庫) 瀬名 秀明 ヒト型ロボットが実用化された社会。ロボット学者の祐輔と進化心理学者の玲奈は、ロボットのケンイチと共に暮らしている。三人が出席した人工知能のコンテストで起こった事件から、悪夢のようなできごとは始まった。連…