Memoria de los Libros Preciosos

続きを読むとクリティカルなネタバレがあります

2007-01-01から1ヶ月間の記事一覧

田中芳樹『銀河英雄伝説(2)』  ★★★★

SF

銀河英雄伝説〈2〉野望篇 田中 芳樹 「暴力によって自ら信じる正義を他人に強制する種類の人間がいるわ。大なるものは銀河帝国の始祖ルドルフ・フォン・ゴールデンバウムから、小は大佐、あなたに至るまで……」 「なるほど、ブラウンシュバイク公は不運な人か…

倉知淳『日曜の夜はでたくない』  ★★★

日曜の夜は出たくない 倉知 淳 いやあ、まさに創元クライムノベルですね! 『ぼくのミステリな日常』だなあと思ったら、若竹賞なるものを受賞されているとか。解説も若竹さん。猫丸先輩シリーズはチェックしつつも図書館になかったので読めてなかったんだけ…

田中芳樹『銀河英雄伝説(1)』  ★★★☆

SF

銀河英雄伝説〈1〉黎明篇 田中 芳樹 人間が老いを約束されているように、国家は堕落と退廃を約束されているのかもしれない。(中略) 戦争をする者とさせる者との、この不合理きわまる相関関係は、文明発生以来、時代を経てもいささかも改善されていない。む…

宝島社『2007年度版 このミステリーがすごい!』

このミステリーがすごい!2007年版 結構前に読んでたけど忘れてた。ランクインされてる作品はほとんど読んでません。ミステリから離れ気味だったからかな。ちょっと淋しい。 隠し玉より。本多孝好の小説を待ち望んでいるところであります。殊能さんはいつも乗…

若竹七海他『マレー半島すちゃらか紀行』  ★★★

マレー半島すちゃらか紀行 若竹 七海, 高野 宣李, 加門 七海 しかし、たった一六日間の短い旅行でその国のことをうんぬんするのが不遜な行為であるとわかっていても、わたしにはマレーシアという国、一筋縄ではいかない奥の深い国だと思われるのだ。(中略)…

有栖川有栖『乱鴉の島』  ★★★

乱鴉の島 有栖川 有栖 レポート用の学術書漬けだった後に読むと、ライトノベルかと見紛うくらいに読みやすかった。いつ読んでも読みやすいか(笑)見た目結構なボリュームなのに、すぐ終わっちゃった。文章はやはり他のミステリ作家よりも詩的な感じ。 有栖…

池谷裕二『進化しすぎた脳』  ★★★★☆

進化しすぎた脳 中高生と語る「大脳生理学」の最前線 池谷 裕二, 長崎 訓子 「私自身が高校生の頃にこんな講義を受けていたら、 きっと人生が変わっていたのではないか?」 ベストセラー『海馬』の著者が、しびれるくらい美しい脳のメカニズムを語る。 自由…

打海文三『裸者と裸者(下)』  ★★★★

SF

裸者と裸者〈下〉邪悪な許しがたい異端の 打海 文三 「二級日本人と犯罪者同然の外国人が住む、水も電気もろくすっぽない、汚臭ただよう巨大なスラムだ」姉妹は言った。 「そういう場所は、もう一度、徹底的に破壊してもかまわないって、全勢力が心のどこか…

打海文三『裸者と裸者(上)』  ★★★☆

SF

裸者と裸者〈上〉孤児部隊の世界永久戦争 「せかいは、ひさんなしゃしんなんかみなくたって、せんそうのしんじつをしってる」 「すでに?」 「とっくのむかしに」 SF? エンタメ? カテゴリがわからないけど。 面白い。どの軍がどちら側について、現在の戦況…

夏目漱石『それから』  ★★★

それから 正直私には荷が重いというか、わからない……! この時代の言葉遣いや風習、人の考え方にはとても心惹かれるものがあるけれど、読書量が足りないから、それが果たして夏目漱石によるものなのか、時代によるものなのか、わからない。何となくよかった…

藤倉良『環境問題の杞憂』  ★★☆

環境問題の杞憂 藤倉 良 環境問題は大袈裟に騒がれすぎなんじゃないの~って趣旨。父親が持っていってしまったので手元にありませんが。 石鹸と洗剤、どちらを使った方がいいかは地域などによる、というのもわかるんですが、何よりもまず両方ともを極力使わ…

堀川哲『エピソードで読む西洋哲学史』  ★★☆

エピソードで読む西洋哲学史 堀川 哲 面白かったんだけど、著者の好悪が前面に出すぎだったかな……と。私はなるべく公平な視点で哲学史を見たかったので。人が書いている以上そんなことは無理だとわかっているけど、原典にあたるのはちときついんだよな(笑)…