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続きを読むとクリティカルなネタバレがあります

田中芳樹『銀河英雄伝説(2)』  ★★★★

銀河英雄伝説〈2〉野望篇
銀河英雄伝説〈2〉野望篇
田中 芳樹

「暴力によって自ら信じる正義を他人に強制する種類の人間がいるわ。大なるものは銀河帝国の始祖ルドルフ・フォン・ゴールデンバウムから、小は大佐、あなたに至るまで……」

「なるほど、ブラウンシュバイク公は不運な人かもしれない。だが、その人に未来を託さねばならない人々はもっと不運ではないのか……」


 太田忠士ィィィ! と叫びたくなりました。なぜなら太田さんによる文庫の後書きを先に読んでしまったから……☆ 時雨沢恵一のように、誰もが本文と関係のない後書きを書くわけじゃありませんよね。というか、あれ解説だってば。もう二度と本文より先に読みません、ええ。
 皇帝の死を契機に、自らの野望を阻む貴族勢力を一掃しようとするラインハルト。しかし、気がかりは自由惑星同盟の智将ヤン・ウェンリーの存在であった。彼はヤンの動きを封じるべく、同盟内部のクーデターを画策する。ヤンの不安は的中し、同盟各地で叛乱が勃発。そしてまた、帝国内でもラインハルトと貴族軍との闘いの火蓋が切って落とされようとしていた! 大きく揺れる両国、そして二人の運命は。(裏表紙)
 一巻より面白かったです。最も油が乗ってる時期ですもんね、全十巻の二~四くらいが。
 ユリアン少年が輝かしくて眩しいこの頃です。でも、外伝(2)の新書の表紙これは……ユリアン!? 何かごつくなってるー! 私にはまだ少年ユリアンしか受け入れられないようです(笑)ユリアンではなくヤンだと教えていただきました。ヤンにしても彫が深くていやだなあ! もっとアジアンで淡白な顔を想像していたので。

 

 キルヒアイス……赤毛の青年が死んでしまわれました。ショック! ラインハルトはこれから孤独の道を歩むのね。似合うなあ。