Memoria de los Libros Preciosos

続きを読むとクリティカルなネタバレがあります

2006-08-01から1ヶ月間の記事一覧

射逆裕二『殺してしまえば判らない』  ★★☆

殺してしまえば判らない 射逆 裕二 まさに殺してしまえば判らない、ですね……いやあこれほどタイトルがピッタリくるのも面白い。

ルイス・キャロル『不思議の国のアリス』  ★★☆

Alice's Adventure in Wonderland Lewis Carroll こういう昔のファンタジーってのが一番理解するの難しいのかなあ……。最後の数ページなんてさっぱりわかんなかった。日本語で読み直しちゃった。あと韻を踏んだ歌だか詩だかも難しかったなあ。シェルダンの方…

シドニィ・シェルダン『星の輝き』  ★★☆

The Stars Shine Down Sidney Sheldon 星のまばたきは、ちまちまと生きる人間を見ての涙だという。他人さまの金を利用する逆ピラミッドに賭けた怨念のヒロイン。愛唱する詩に導かれて理想の男性を追い求めるが、彼女の前に現われたのは……無人のパーティー会…

司馬遼太郎『燃えよ剣』  ★★★★

燃えよ剣 (上巻) 司馬 遼太郎 「副長が、隊士の人気を気にしてご機嫌とりをはじめるときさ。副長が、山南や伊東(甲子太郎)みたいにいい子になりたがると、にがい命令は近藤の口から出る。自然憎しみや毀誉褒貶は近藤へゆく。近藤は隊士の信をうしなう。隊…

コルネーリア・フンケ『どろぼうの神さま』  ★★★☆

どろぼうの神さま コルネーリア フンケ, Cornelia Funke, 細井 直子 大人はよく 子どものころはよかった、という それでまた子どもになることを、夢見たりもする でも、ほんとに子どもだったころは、いったい何を夢見ていたんだろう? なんだと思う? 早く大…

川島誠『800』  ★★

800 川島 誠 もうすぐ、あと数秒で八〇〇メートルは終わる。そう、ぼくは、負けるかもしれない。でも、ぼくは、一生八〇〇メートルを走り続けるだろうと思う。これから、死ぬまで。 ほら、前に言ったように、ぼくたちTWO LAP RUNNERは、そういう遺伝子を持っ…

とみなが貴和『EDGE』  ★★★

EDGE(エッジ) とみなが 貴和 「わたしのアドバイスを受けて捜査をし、犯人を捕まえるのは警察の仕事です。さらに言うなら、実際の犯罪において、わたしが今のようなアドバイスをするために、犯人の遺留物や痕跡を探して提示してもらうのも警察の仕事です。わ…

サイモン・シン『フェルマーの最終定理 ピュタゴラスに始まり、ワイルズが証明するまで』  ★★★★☆

フェルマーの最終定理―ピュタゴラスに始まり、ワイルズが証明するまで サイモン シン, Simon Singh, 青木 薫 「その問題はとても簡単そうなのに、歴史上の偉大な数学者たちが誰も解けなかったというのです。それは十歳の私にも理解できる問題でした。そのと…

『これがワタシたちの小説ベストセレクション70』

これがワタシたちの小説ベストセレクション70 二宮 悦巳 グッジョブとしか言いようがない(笑)

時雨沢恵一『リリアとトレイズ(4)』  ★★☆

リリアとトレイズ〈4〉イクストーヴァの一番長い日〈下〉 時雨沢 恵一 「ママが前に言っていたのよ。“敵だったとしても、戦死者には敬意を払うべきだ”って」 「…………」 「死んじゃった人は、もう敵じゃないし」 ヘタレのトレイズー! トレイズが借りたという…

ユーゴー『死刑囚最後の日』  ★★☆

死刑囚最後の日 ヴィクトル・ユーゴー, 豊島 与志雄 では、この六週間の苦悶とこの一日じゅうの残喘とは、いったい何なのか。こんなに徐々にまたこんなに早くたってゆくこの取り返しのつかぬ一日の苦悩は、いったい何なのか。死刑台で終わってるこの責苦の段…

谷川流『涼宮ハルヒの溜息』  ★★

涼宮ハルヒの溜息 谷川 流, いとう のいぢ 「だからね、みくるちゃん。目からビームくらい出しなさい!」 「ふえっ!?」 朝比奈さんは驚きに目を見開いて、 「無理ですっ!」 「その色違いの左目はこのためのものなのよ。無意味に青くしてるんじゃないのよ…

谷川流『涼宮ハルヒの憂鬱』  ★★★☆

涼宮ハルヒの憂鬱 谷川 流, いとう のいぢ 「世の中にこれだけ人がいたら、その中にはちっとも普通じゃなく面白い人生を送っている人もいるんだ、そうに違いないと思ったの。それがあたしじゃないのは何故?」 うおー! こりゃいいわ! 私はアニメを見逃した…

法月綸太郎『怪盗グリフィン絶対絶命』  ★★☆

怪盗グリフィン、絶体絶命 法月 綸太郎 「切り札というのは、最後まで取っておくものだ」 結構骨太なストーリーで、カタカナの名前ばかり出てくるのもあり、頭がこんがらがってしまった。 ニューヨークの怪盗グリフィンに、メトロポリタン美術館(通称メット)…

豊島ミホ『夜の朝顔』  ★★★

夜の朝顔 豊島 ミホ あの頃の記憶には「しこり」が多い。楽しいことだってたくさんあったはずなのに、思い返すと、砂利を噛んだような気分になります。特に不運な環境にあったわけでもないのに、なぜでしょう。(あとがき) どこでオススメされてたのか忘れ…

津原泰水『妖都』  ★★☆

妖都 津原 泰水 空空しいほど無邪気な口調でいい、彼は右手を自身の左胸にあてがった。 ゆっくりと愛撫するように、それを腹部へとすべらせる。 指先から目が離せない。繁貞は動揺を感じた。 少年の骨ばった指は躯のわりにどれも長く、男性的というほどでは…

瀬尾まいこ『温室デイズ』  ★★★

温室デイズ 瀬尾 まいこ みちるは多数の生徒に好かれている。本人もそれをわかっている。自分ならできる。そういう思いがあったのかもしれない。だけど、見落としている。今、この学校で力を持っているのは、数は少なくても悪いやつらだ。 「うっとうしいと…

法月綸太郎『頼子のために』  ★★☆

頼子のために 法月 綸太郎 「頼子が死んだ」。17歳の愛娘を殺された父親は、通り魔事件で片づけようとする警察に疑念を抱き、ひそかに犯人をつきとめて相手を刺殺、自らは死を選ぶ──という手記を残していた。手記を読んだ名探偵法月綸太郎が、事件の真相解明…

本田孝好他『LOVE or LIKE』  ★★★

LOVE or LIKE 「ぜってえ死んでない」 ぜってえ死んでないさ、と僕も言った。 死んでるわけじゃいよ、と黒崎も言った。 「そうだよね」と彼女が笑い、「そうだよ」と僕らも笑った。(DEAR) 石田 衣良, 中村 航, 本多 孝好, 真伏 修三, 中田 永一, 山本 幸久…

辻村深月『冷たい校舎の時は止まる(下)』  ★★★☆

冷たい校舎の時は止まる (下) 辻村 深月 『お前は桐野景子なんだから』 牧村に言われたその一言は鋭い棘となって、景子の胸に突き刺さったまま抜けなかった。気安く信頼を寄せた先にあった、それは裏切りだった。他人に甘え、自分の醜態を晒してしまったこと…

角田光代『学校の青空』  ★★★

学校の青空 角田 光代 いつだったか更衣室で感じた一体感、私たちはただの塊になって寄り添い合っているような感覚が急激に失われていった。そうだった。あのときだって、思わず抱き合った瞬間、私は自分の腕の抱いているものを友則の身体を抜け出した魂だと…

米澤穂信『さよなら妖精』  ★★☆

さよなら妖精 米澤 穂信 いま思い出した、あのひとは美しかった。だがなぜそれwいままで忘れていたかといえば、あのひとはその姿よりも価値のあるものを見せてくれたからだ。 一九九一年四月。雨宿りをするひとりの少女との偶然の出会いが、謎に満ちた日々…

シドニィ・シェルダン『血族』  ★★★☆

Bloodline Sidney Sheldon シェルダン氏の本で一二を争うくらい好きなんだなー。ちなみにもう片方は『明日があるなら』です。美女美男が出てきて、波乱万丈で、ラストのどんでん返し。わかりきったストーリーなのにこんなに引き込まれてしまうのはどうしてだ…

坂木司『青空の卵』  ★★★☆

青空の卵 坂木 司 誰も彼を欲しがらなかった。僕以外は。 だから彼は自分から身をひくようになった。 どうせ必要とされないのならと。 彼の部屋のドアを叩き続ける僕以外から。(夏の終わりの三重奏) おっと! これは……すごいですね(笑)友達にヤバイから…

香月日輪『妖怪アパートの幽雅な日常(1)』  ★★☆

妖怪アパートの幽雅な日常〈1〉 香月 日輪 このアパートへ来てから、俺は自分の考えや常識が、あっちでひっくり返りこっちで粉々に砕け散りで、そのたびにもう笑うしかなくて、そのうち本当に愉快になってきてしまったんだ。 笑っていいんだと、思った。自分…

イワン・ツルゲーネフ『はつ恋』  ★★★

First Love (Classics S.) Ivan Sergeevich Turgenev