Memoria de los Libros Preciosos

続きを読むとクリティカルなネタバレがあります

2018-01-01から1年間の記事一覧

アントニオ・タブッキ『インド夜想曲』  ★★★☆

初めてのタブッキ。漫然と読んでしまったのできちんと噛み砕けていないが、興味深かった。メタ視点での読みを要求されるので、うたた寝しながら読んではいけません。 インド夜想曲 (白水Uブックス―海外小説の誘惑) 作者: アントニオタブッキ,Antonio Tabucch…

江國香織『なかなか暮れない夏の夕暮れ』  ★★

最近の江國さんの長編には全然乗れないわ。 なかなか暮れない夏の夕暮れ 作者: 江國香織 出版社/メーカー: 角川春樹事務所 発売日: 2017/02/10 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (9件) を見る 本ばかり読んでいる稔、姉の雀、元恋人の渚、娘の波十、友…

江國香織『ヤモリ、カエル、シジミチョウ』  ★☆

江國香織、長編には当たり外れが大きいなあ。これはわたし個人の意見としては外れ。 ヤモリ、カエル、シジミチョウ (朝日文庫) 作者: 江國香織 出版社/メーカー: 朝日新聞出版 発売日: 2017/11/07 メディア: 文庫 この商品を含むブログを見る 小さな動物や虫…

江國香織『犬とハモニカ』  ★★★

たーぶーんー二回目の読書だと思うんだけど江國さんは短編の文章が特に上手いね。 犬とハモニカ (新潮文庫) 作者: 江國香織 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 2014/12/22 メディア: 文庫 この商品を含むブログ (2件) を見る 外国人青年、少女、老婦人、大家…

皆川博子『U』  ★★☆

皆川博子が初読の人は面白いかもしれないが、何冊か似たような話を読んできた身としてはいまいちだなあ。強制徴募からオスマントルコに馴染むまでの流れは面白かったんだけど、やっぱり似てるんだよな。半身というモチーフ、二人のそれぞれのキャラクターな…

サンティアーゴ・パハーレス『螺旋』  ★★★★

すごく面白くて読みやすかった。デビュー作に全てが詰まってる、のお手本みたいな話だ。木村榮一氏の翻訳は愛してるんだけど、現代小説を翻訳する際は女性の台詞の言葉遣いを一新してくれたら嬉しい。 螺旋 作者: サンティアーゴパハーレス,木村榮一 出版社/…

チョ・セヒ『こびとが打ち上げた小さなボール』  ★★★★

ツイッターで話題になっていたので読んだらめちゃくちゃ重くて打ちのめされたけどいい読書だった。初めての韓国小説が本書だったのは幸運だったのかもしれん。 こびとが打ち上げた小さなボール 作者: チョ・セヒ,斎藤真理子 出版社/メーカー: 河出書房新社 …

映画「ドリス・ヴァン・ノッテン ファブリックと花を愛する男」

dries-movie.com モノを作る人の真摯な姿勢にはつい泣かされてしまう。ファッションのことは何も知らないけど、一人のデザイナーのショーを年を追って見るのは楽しそうだね。いいドキュメンタリーだと思います、ジャンルがジャンルなだけあって絵面も美しか…

マリオ・バルガス=リョサ『チボの狂宴』  ★★★★☆

バルガス=リョサを無事に読了できたのはこれが二冊目! つまりすごく読みやすくリーダビリティがあり現実寄りのストーリーである、何てったって史実だからな。おすすめです。ただし性犯罪を女性視点で描く胸糞なパートがあるのでフラッシュバック等に注意し…

映画「永遠のジャンゴ」

www.eien-django.com こないだ佐藤亜紀のスウィングしなけりゃ〜を読んだから見てみた。音楽成分は少なめです。フランスってかなり長い間ドイツ占領下にあったのねと今更……政治と切り離せるものなど何もありませんね。

ミシェル・ウェルベック『服従』  ★★★

最後まで男根主義だったので逆にあっぱれと思ってしまった。いや描きたいことは分からずでもないのだが表面的にそこでオチをつけるんだ?! と。この時代のヨーロッパおよびヨーロッパ人を映し出しているのかもしらんが、服従したのはペニスにじゃないか……。…

映画「ダンシング・ベートーヴェン」

www.synca.jp ダンシング・ベートーヴェン、何も調べずに行ったらベートーヴェンよりダンス成分が多かったw そうよね、バレエ団のドキュメンタリーだもんね……バレエは一度見たいと思いつつ見れてない。二楽章でソロしてた日本人ダンサーよかったな。 メイン…

映画「プラハのモーツァルト 誘惑のマスカレード」

mozart-movie.jp 一言でいうと、家父長制に殺された女の話でした。そんな内容だとは思いもしなかった。 ネタバレを含みますが、作中でのモーツァルトは妻子持ちなのに独身女性に手を出し結果的に自分はノーダメージというしょうもない男で、ドン・ジョバンニ…

佐藤亜紀『スウィングしなけりゃ意味がない』  ★★★★

2008年初読みにしては重かった。でも面白かった。 スウィングしなけりゃ意味がない 作者: 佐藤亜紀 出版社/メーカー: KADOKAWA 発売日: 2017/03/02 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (13件) を見る ハンブルクに実際にいたスウィング・ボーイズをベー…