Memoria de los Libros Preciosos

続きを読むとクリティカルなネタバレがあります

2007-02-01から1ヶ月間の記事一覧

J.D.ワトソン『DNA』  ★★★★☆

DNA J.D.ワトソン, 青木 薫 旅行をまたいだので割と忘れていました。残念! 生物の知識は高校一年で止まっているような文系人間の私には、1~3章の科学的説明は難解だった。頑張った、でも理解できない箇所が多々。 DNAに関することがかなり広範囲にわたって…

北村薫『ひとがた流し』  ★★★

ひとがた流し 北村 薫 「――そんなわけでさ、男と女だったら、特に夫婦だったら、お互いとは別に、色んなタイプの相手を作られちゃあ困る。少なくとも、あたしは嫌だ。やってけない。――でもさあ、同性となると話は違う。外野守ってる子とか、内野守ってる子と…

津原泰水『ブラバン』  ★★★

ブラバン 津原 泰水 人はなぜ音楽を奏でるのか。僕はいま自分なりの答に至ろうとしている。 音楽なんて、単純な物理法則を利用した儀式に過ぎない。 (中略) 音楽は何も与えてくれない。与えられていると錯覚する僕らがいるだけだ。 そのくせ音楽は僕らから…

田中芳樹『銀河英雄伝説(3)』  ★★★

SF

銀河英雄伝説〈3〉雌伏篇 田中 芳樹 「人間の行為のなかで、何がもっとも卑劣で恥知らずか。それは、権力を持った人間、権力に媚を売る人間が、安全な場所に隠れて戦争を賛美し、他人には愛国心や犠牲精神を強制して戦場に送り出すことです。宇宙を平和にす…

有川浩『図書館危機』  ★★★★

図書館危機 有川 浩 引き金を引いた瞬間、結果的にはどうであれ、郁の中では攻め込もうとする敵を殺した。この手はもう血に塗れた。知事の言葉は郁の手が汚れたことを容赦なく指摘し、しかしそれを指摘してもらえたことに救われる。 手を汚していると分かっ…

あさのあつこ『ラスト・イニング』  ★★★

ラスト・イニング あさの あつこ で、出てる! 予約し忘れたー! ということで池袋リブロで発見しそのまま一時間立ち読みしてしまった。だって短かったんだもの。230ページほどで、一ページにおける文字数も少ない。余裕ですね。 大人気小説「バッテリー」。…

ヴィクトール・E・フランクル『夜と霧』  ★★★★☆

夜と霧 新版 ヴィクトール・E・フランクル, 池田 香代子 そして、とっくに感情が消滅していたはずのわたしが、それでもなお苦痛だったのは、なんらかの叱責や、覚悟していた棍棒ではんかった。監視兵は、このなんとか人間の姿をとどめているだけの、尾羽打ち…

谷川流『涼宮ハルヒの消失』  ★★★

涼宮ハルヒの消失 心ならずも面倒事に巻き込まれることになる一般人、ハルヒの持ってくる無理難題にイヤイヤながらも奮闘する高校生。それが俺のスタンスのはずだった。 それでだ、俺。そう、お前だよ、俺は自分に訊いている。重要な質問だから心して聞け。…

森見登美彦『きつねのはなし』  ★★★★

きつねのはなし 森見 登美彦 ファンタジーとホラーの中間くらいかな。読後はもやもやした気配に襲われてしょうがないです。すっきりしたいよー。ミステリ寄りの人間としてはきちんと全てを解き明かしてほしい!笑 そうしたら物語が台無しだってわかっていて…