Memoria de los Libros Preciosos

続きを読むとクリティカルなネタバレがあります

有川浩『図書館危機』  ★★★★

図書館危機
図書館危機
有川 浩
 引き金を引いた瞬間、結果的にはどうであれ、郁の中では攻め込もうとする敵を殺した。この手はもう血に塗れた。知事の言葉は郁の手が汚れたことを容赦なく指摘し、しかしそれを指摘してもらえたことに救われる。
 手を汚していると分かってくれている人たちがいることに。その人たちがいると分かっているのなら、この手を汚すことなどいくらでも。

 今のは何だ。
「今、お前の頭叩いたぞ。泣きやめ」
 むせるほど吹き出した。
「ば……っかみたい、いつもクソ真面目な人が、どの面下げて、……でも」
 笑い声を殺しながら精一杯かわいくねだってみる。
「笠原、撫でてもらうほうがよかったな」
「本日のサービスはもう終了いたしました、だ」

 ベタ甘ラブコメなのにどうしようもなく悶えてしまうのは、堂上教官のせいだと思います! 堂上はそのうち誰かに押し倒されてもおかしくないかわいさ。あと一巻で終わってしまうのか……5冊出るかと思ってたんだけど残念。次で全ての決着がつくのね!
 イラスト入り登場人物紹介があったことをかなり後になって知る。手塚は髪長めがよかったなあ。柴崎も、男受けがいいので、前髪は斜めわけ・ふわふわパーマのロングがよかったなあ(それはお前の好みだ)。郁と小牧さん、玄田さんはイメージにぴったりでした。これ、前巻からあった?
 王子様、ついに発覚! 山猿ヒロイン大混乱! 玄田のもとには揉め事相談、出るか伝家の宝刀・反則殺法! そして、山猿ヒロイン故郷へ帰る!? 終始喧嘩腰で「図書館戦争」シリーズ第3弾、またまた推参!(BOOKデータベース)
 中身はとことんラノベなのでハードカバーの価格取られてしまうのはちとキツいかと。買ってないけど。漫画読んでるみたいな気分だから一瞬で読み終わっちゃうのよね。何度も読むタイプの話ではないし。何度も胸キュンしちゃう自分は絵的によろしくないし(笑)どう転がるかは丸見えなのに、喜んでついていってしまうのはベタの持つ強さでしょうか。
 柴崎と手塚の友情の行方も気になるところですね……もう最後は皆くっついちゃえばいいよ! 超ハッピーエンドでいいじゃない!