Memoria de los Libros Preciosos

続きを読むとクリティカルなネタバレがあります

2010-01-01から1ヶ月間の記事一覧

古川日出男『サウンドトラック』  ★★★

SF

サウンドトラック 古川 日出男 2009年、ヒートアイランド化した東京。神楽坂にはアザーンが流れ、西荻窪ではガイコクジン排斥の嵐が吹き荒れていた。破壊者として、解放者として、あるいは救済者として、生き残る少年/少女たち。これは真実か夢か。『アラビ…

G.ガルシア=マルケス『わが悲しき娼婦たちの思い出』  ★★★★☆

わが悲しき娼婦たちの思い出 (Obra de Garc〓a M〓rquez (2004)) ガブリエル・ガルシア=マルケス,木村 榮一 これまでの幾年月を表向きは平凡な独り者で通してきたその男、実は往年夜の巷の猛者として鳴らしたもう一つの顔を持っていた。かくて昔なじみの娼家…

金森修『サイエンス・ウォーズ』  ★★★★

サイエンス・ウォーズ 金森 修 現代科学論による科学批判と科学者との間の激しい論争「サイエンス・ウォーズ」の経緯と、その学問的背景となる1970年代以降の科学論の動向を鳥瞰。科学と現代社会、その文化政治学を分析する。(Amazon) ゼミで発表すること…

G. ガルシア=マルケス『百年の孤独』  ★★★★

百年の孤独 Gabriel Garc´ia M´arques,鼓 直 愛の欠如のなかに生きる孤独な人間の生と死、相つぐ奇想天外な事件、奇態な人々の神話的物語世界―マコンド村の創設から百年、はじめて愛によって生を授かった者が出現したとき、メルキアデスの羊皮紙の謎が解読さ…

湊かなえ『贖罪』  ★★★

贖罪 (ミステリ・フロンティア) 湊 かなえ 取り柄と言えるのはきれいな空気、夕方六時には「グリーンスリーブス」のメロディ。そんな穏やかな田舎町で起きた、惨たらしい美少女殺害事件。犯人と目される男の顔をどうしても思い出せない四人の少女たちに投げ…

アダム徳永『スローセックス実践入門』  ★★★

スローセックス実践入門――真実の愛を育むために (講談社+α新書) アダム 徳永 女性を傷つけるジャンクセックスとは永遠に決別。画期的アダム性理論によって心も身体も癒され、至福と悦びに満ちた最高の人生を過ごせます。(Amazon) 実は新年初読了がこれだっ…

辻村深月『ぼくのメジャースプーン』  ★★

ぼくのメジャースプーン (講談社ノベルス) 辻村 深月 忌まわしいあの事件が起きたのは、今から三ヵ月前。「ぼく」の小学校で飼っていたうさぎが、何者かによって殺された…。大好きだったうさぎたちの無残な死体を目撃してしまった「ぼく」の幼なじみ・ふみち…

2009年まとめ

明けましておめでとうございます! 既に2010年ですが、2009年印象に残った本を幾つか。去年は入院(院に進学)して戸惑っているうちに過ぎ去ってしまった。 読書生活はというと、ひたすらジーヴスを読んでいた記憶が……だって面白いんだもの。何度読んでも新…