Memoria de los Libros Preciosos

続きを読むとクリティカルなネタバレがあります

G. ガルシア=マルケス『百年の孤独』  ★★★★

百年の孤独
百年の孤独
Gabriel Garc´ia M´arques,鼓 直
 愛の欠如のなかに生きる孤独な人間の生と死、相つぐ奇想天外な事件、奇態な人々の神話的物語世界―マコンド村の創設から百年、はじめて愛によって生を授かった者が出現したとき、メルキアデスの羊皮紙の謎が解読され、ブエンディア一族の波瀾に満ちた歴史が終る。世界的ベストセラーとなった傑作長篇の改訳。ノーベル文学賞受賞。(Amazon

 うっかり誤読と打ってしまうほどには浸透してるよね、あのコーナー。読み終えたの十日ほど前かなあ。マルケスの長編はコレラも孤独も章タイトル・番号がなく、もちろん目次にも載っていないので、読んでいて途方もなく果てしなさを感じる。永遠に終わらないかと。
 マジック・リアリズム、ということですがそんな特別なもんは感じなかったなー。普通に面白かったが。中盤は結構だれてくるんだけど、後半五分の一くらいが死ぬほど面白いんだわ(コレラもそうだった)。その地点を過ぎると休み休み読んでたのが嘘のよう! なだれるように読了する。
 一度読んでおしまい、って本じゃないな。何度も何度も、好きなとこだけ(進度の目安がないので抜き出すのは難しいですが)読んだりして、楽しめる本だな。読むごとに評価があがるタイプじゃないかしら。
 というか私はぼけっと読んでたので矛盾に気付くどころかどれが誰かもこんがらがってですね……同じ名前ばっかつけやがって……w 「セグンド」は「二世」ってしなくてよかったのかしら。うっかり意味を逃したり……いや、マルケス読む人は皆それくらい知ってるのかしら。もう記憶が薄れて細かいことは何も言えないけど、ラストは圧巻、愛=狂気も盛りだくさん、コロンビアの熱気むんむん、な一冊だった。