Memoria de los Libros Preciosos

続きを読むとクリティカルなネタバレがあります

2009年まとめ

 明けましておめでとうございます! 既に2010年ですが、2009年印象に残った本を幾つか。去年は入院(院に進学)して戸惑っているうちに過ぎ去ってしまった。
 読書生活はというと、ひたすらジーヴスを読んでいた記憶が……だって面白いんだもの。何度読んでも新たな発見がある(というかどんどん深読みしてしまう)のがたまらない。愛が昂じてbotを作る始末。そのための文章を書き写しながら、更に愛が深まっていくというスパイラル。今年の目標は、勝田文の漫画を買うことです。


村田エフェンディ滞土録
村田エフェンディ滞土録
梨木 香歩
 個人的主観では『家守綺譚』よりこっちの方が断然好き。色んな人が一緒に生活している情景にひたすら弱い。泣いたなーこれ。


体の贈り物 (新潮文庫)
体の贈り物 (新潮文庫)
Rebecca Brown,柴田 元幸
 これも泣いたねー! 短い連作短編なのでとりあえず一読してみるのをお薦めします。あらすじから感じるような安っぽさはないよ。


ひまわりの祝祭 (講談社文庫)
ひまわりの祝祭 (講談社文庫)
藤原 伊織
 2009年のベストオブ萌え賞! 久しぶりにこんなに悶絶する男に出会いました。原田はずるい。原田と秋山の本があるなら、私は明治の図書館に行くよ。


日本語が亡びるとき―英語の世紀の中で
日本語が亡びるとき―英語の世紀の中で
水村 美苗
 これも随分話題になったねえ。出版は2008年だけど。エリート論はともかくとして、日本語の歴史がすごく面白かったです。とりあえず読んでから。


犬は勘定に入れません ―あるいは、消えたヴィクトリア朝花瓶の謎 (ハヤカワ文庫 SF ウ 12-6) 犬は勘定に入れません 下―あるいは、消えたヴィクトリア朝花瓶の謎 (3) (ハヤカワ文庫 SF ウ 12-7)
犬は勘定に入れません ―あるいは、消えたヴィクトリア朝花瓶の謎 (1) (ハヤカワ文庫 SF ウ 12-6)
コニー・ウィリス
 これね! 話題になった当初から読もう読もうと思っていたんだけど、色んな作品のオマージュだったりシリーズ未読だったりで最終的に二三年かかったよ。ジーヴスの名前が出てきて超嬉しかったな。物語はさすがの一言。


嘘つきアーニャの真っ赤な真実 (角川文庫)
嘘つきアーニャの真っ赤な真実 (角川文庫)
米原 万里
 2009年ベスト! フィクションとノンフィクションは同じ地平に置けるものじゃないと思うけど、これはなー……ノンフィクションならではのやりきれなさがあったな。溜息。


コレラの時代の愛 (Obra de Garc〓a M〓rquez (1985))
コレラの時代の愛 (Obra de Garc〓a M〓rquez (1985))
ガブリエル・ガルシア=マルケス,木村 榮一
 好き! 感動した! ってんじゃないけど入れなきゃいけない気がして……(笑)ああ、愛ね。愛よね。すごい愛ね。というのをマルケス読んでると思います。


宇宙消失 (創元SF文庫)
宇宙消失 (創元SF文庫)
グレッグ イーガン,Greg Egan,山岸 真
 イーガンは『順列都市』と迷ったけどホラの大きさで消失にします。だって宇宙が消失するんだもの……w 純粋にエンタメしてたのもこっちだしね。順列はもう少し哲学よりかなあ。


 短編ベストはスタージョン「考え方」、時点「ふわふわちゃん」! ディッシュもいい線行ってたけど私スタージョンが好きみたい。他ノンフィクションではドーキンス『神は妄想である』がなかなか面白かったです。ああこの人、本当に宗教が嫌いなんだなあって……(笑)