Memoria de los Libros Preciosos

続きを読むとクリティカルなネタバレがあります

2008-05-01から1ヶ月間の記事一覧

蒲生正男編『現代文化人類学のエッセンス』

現代文化人類学のエッセンス―文化人類学理論の歴史と展開 (1978年) 蒲生 正男 「神話をやるとなったらレヴィ=ストロースを読まなけりゃいけないんでしょうか?」神話理論全四巻を読む気には到底なれないので教授に聞いたところ、本書の彼の項を読んでおきな…

津原泰水『少年トレチア』  ★★★

少年トレチア (集英社文庫) 津原 泰水 某作家が「好きな作家がいるなら前作読破して分析しなさい」と言っていたので好きな作家誰だろうと考えていて、津原さんは好きだと思ったので読みあぐねていたホラーも借りてみた。グロテスクでした。 都市のまどろみが…

夏目漱石『三四郎』  ★★☆

三四郎 (岩波文庫) 夏目 漱石 何か消化不良。解説で言われているようなあっさりしたラストは逆に木の実なんだけど、そこに至るまでが結構長かったので割に合わないと感じる。あの全てのエピソードは必要だったのかな? 長さの分だけカタルシスや盛り上がりを…

大林太良ら編『文化人類学入門リーディングス』

文化人類学入門リーディングス (1983年) (アカデミア・リーディングス文化人類学〈1〉) 綾部 恒雄,大林 太良,米山 俊直 主要な論文ってどうやって読めばいいんだろう……と思ってたんだけどこういう本があるんですね。リーディングスっていう。知らなかったく…

桜庭一樹『赤朽葉家の伝説』  ★★★★☆

赤朽葉家の伝説 桜庭 一樹 とても面白くてものすごくて、何度か私は泣いた。三代にわたる女性をこんなにコンパクトに収めてあるのはとてもいい。だから内容が濃い。見習いたい。 「山の民」に置き去られた赤ん坊。この子は村の若夫婦に引き取られ、のちには…

松浦理英子『犬身』  ★★★☆

犬身 松浦 理英子 カテゴリ微妙だったけどストーリーが面白かったのでエンタメにしてみた。昨日の夜、久しぶりに小説をと思って読み出したら止まらなかった。文章は美しくないけど小説の醍醐味はストーリーだよな! と思わせてくれる一冊だった。いやあ単純…