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続きを読むとクリティカルなネタバレがあります

桜庭一樹『赤朽葉家の伝説』  ★★★★☆

赤朽葉家の伝説
赤朽葉家の伝説
桜庭 一樹
 とても面白くてものすごくて、何度か私は泣いた。三代にわたる女性をこんなにコンパクトに収めてあるのはとてもいい。だから内容が濃い。見習いたい。
 「山の民」に置き去られた赤ん坊。この子は村の若夫婦に引き取られ、のちには製鉄業で財を成した旧家赤朽葉家に望まれて輿入れし、赤朽葉家の「千里眼奥様」と呼ばれることになる。これが、わたしの祖母である赤朽葉万葉だ。――千里眼の祖母、漫画家の母、そしてニートのわたし。高度経済成長、バブル崩壊を経て平成の世に至る現代史を背景に、鳥取の旧家に生きる3代の女たち、そして彼女たちを取り巻く不思議な一族の血脈を比類ない筆致で鮮やかに描き上げた渾身の雄編。(Amazon

 まだ三冊目だけど、また面白そうな本が出たらぜひ読もうと思う作家。あ、このミス2008で二位だったんだね! 2007にほとんど小説読まなかったからちゃんとチェックできてなかった。