Memoria de los Libros Preciosos

続きを読むとクリティカルなネタバレがあります

ミステリ・エンタメ

東川篤哉『完全犯罪に猫は何匹必要か?』  ★★☆

完全犯罪に猫は何匹必要か? (カッパ・ノベルス) 東川 篤哉 回転寿司チェーンを経営する資産家・豪徳寺豊蔵が殺された。犯行現場は自宅のビニールハウス。そこでは、十年前にも迷宮入りの殺人事件が起こっていた……。豊蔵に飼い猫の捜索を依頼されていた探偵・…

東川篤哉『学ばない探偵たちの学園』  ★★★

学ばない探偵たちの学園 (ジョイ・ノベルス) 東川 篤哉 呑気な雰囲気の私立鯉ヶ窪学園。転校生の赤坂通は非公認サークル・探偵部に入部させられた。彼らの目前で起きた密室殺人。被害者は、芸能クラスのアイドル目当てで侵入した盗撮カメラマン。事件後には…

恩田陸『象と耳鳴り』  ★★☆

象と耳鳴り 恩田 陸 「あたくし、象を見ると耳鳴りがするんです」退職判事関根多佳雄が博物館の帰りに立ち寄った喫茶店。カウンターで見知らぬ上品な老婦人が語り始めたのは、少女時代に英国で遭遇した、象による奇怪な殺人事件だった。だが婦人が去ったのち…

東川篤哉『殺意は必ず三度ある』  ★★★

殺意は必ず三度ある (ジョイ・ノベルス) 東川 篤哉 のんきを絵に描いたような鯉ヶ窪学園。敗退を続ける野球部グラウンドからベースが盗まれてしまう。オレ(=赤坂通)が唯一の下級生として在籍する探偵部員の総力を結集しても謎は解けない。後日、野球部とラ…

東川篤哉『館島』  ★★★☆

館島 (ミステリ・フロンティア) 東川 篤哉 巨大や螺旋階段の下に倒れていた当主の死因は、転落死ではなく墜落死だった!? 天才建築家・十文字和臣の突然の死から半年が過ぎ、未亡人の意向により死の舞台となった異形の別荘にふたたび事件関係者が集められた…

東川篤哉『密室に向かって撃て!』  ★★★

密室に向かって撃て! (カッパ・ノベルス) 東川 篤哉 烏賊川市の外れ、鳥ノ岬にある十条寺食品社長宅に銃声が轟いた。撃たれたのは、偶然居合わせた「名探偵」鵜飼杜夫。失われた銃声の謎と「衆人環視の密室」に、鵜飼とその弟子が挑む。書下ろし長編推理小説…

東川篤哉『密室の鍵貸します』  ★★☆

密室の鍵貸します (カッパ・ノベルス―カッパ・ワン) 東川 篤哉 その日、烏賊川市立大学映画学科の四年生・戸村流平は、二つの死への嫌疑をかけられた。大学の先輩である茂呂耕作と、元彼女の紺野由紀。流平は、由紀の死に関しては完璧にアリバイがあるのだが…

伊坂幸太郎『アヒルと鴨のコインロッカー』  ★★★

アヒルと鴨のコインロッカー (創元推理文庫) 伊坂 幸太郎 引っ越してきたアパートで出会ったのは、悪魔めいた印象の長身の青年。初対面だというのに、彼はいきなり「一緒に本屋を襲わないか」と持ちかけてきた。彼の標的は―たった一冊の広辞苑!? そんなお…

米澤穂信『儚い羊たちの祝宴』  ★★★★

儚い羊たちの祝宴 米澤 穂信 面白かった! 米澤さんはもっとこういうのを書けばいい! 現代ものが古風になってしまうなら本書みたいにちょっと昔の話を書けばいいのよ。……現代じゃないよね? 現代? 金持ちは今もああいう世界で暮らしているの? とてもいい…

米澤穂信『秋期限定栗きんとん事件』上  ★★

秋期限定栗きんとん事件〈上〉 (創元推理文庫) 米澤 穂信 あの日の放課後、手紙で呼び出されて以降、ぼくの幸せな高校生活は始まった。学校中を二人で巡った文化祭。夜風がちょっと寒かったクリスマス。お正月には揃って初詣。ぼくに「小さな誤解でやきもち…

道尾秀介『ラットマン』  ★★★

ラットマン 道尾 秀介 結成14年のアマチュアロックバンドが練習中のスタジオで遭遇した不可解な事件。浮かび上がるメンバーの過去と現在、そして未来。亡くすということ。失うということ。胸に迫る鋭利なロマンティシズム。注目の俊英・道尾秀介の、鮮烈なる…

恩田陸『蛇行する川のほとり』全三巻  ★★★

蛇行する川のほとり〈1〉 恩田 陸 目を閉じれば、今もあの風景が目に浮かぶ。ゆるやかに蛇行する川のほとりに、いつもあのぶらんこは揺れていた。私たちはいつもあそこにいた……。あの夏、あの川のほとりで、少女達に何が起きたのか? 書き下ろし3部作第1弾。…

東野圭吾『名探偵の掟』  ★★★

名探偵の掟 東野 圭吾 完全密室、時刻表トリック、バラバラ死体に童謡殺人。フーダニットからハウダニットまで、12の難事件に挑む名探偵・天下一大五郎。すべてのトリックを鮮やかに解き明かした名探偵が辿り着いた、恐るべき「ミステリ界の謎」とは? 本格…

若竹七海『水上音楽堂の冒険』  ★★

水上音楽堂の冒険 (創元クライム・クラブ) 若竹 七海 卒業を間近に控えた学園を舞台に、密室状況下の殺人を巡る推理と冒険。気鋭の作家が新境地に挑んだ長編第2弾。(Amazon) わー、これ文庫化されていないんだ! 知らなかった。 現在に至るまでの読後感の…

本多孝好『MOMENT』  ★★★★☆

MOMENT 本多 孝好 珍しく購入してあるので何度でも読んでいる。本多さんで、総合的に一番好きな一冊だな。下の記事の『赤い竪琴』と並べるとすごく綺麗! 早く買ってこよう。

津原泰水『ルピナス探偵団の憂愁』  ★★★★★

ルピナス探偵団の憂愁 (創元クライム・クラブ) 津原 泰水 軽い気持ちで再読したら一ページ目から泣かされるという始末www だめだこれは全てがツボで全てが泣き所だ。素晴らしい。

伊坂幸太郎『チルドレン』  ★★★★☆

チルドレン 伊坂 幸太郎 「俺たちは奇跡を起こすんだ」独自の正義感を持ち、いつも周囲を自分のペースに引き込むが、なぜか憎めない男、陣内。彼を中心にして起こる不思議な事件の数々―。何気ない日常に起こった五つの物語が、一つになったとき、予想もしな…

有栖川有栖『幻想運河』  ★

幻想運河 有栖川 有栖 アムステルダムに居ついたシナリオライターの卵・恭司は、彼の地で発生したバラバラ殺人事件の渦中に巻きこまれてゆく……。全編に乱舞する薔薇のイメージ、アムステルダムと大阪、二つの水の都をめぐる詩美性あふれるミステリとロジック…

若竹七海『閉ざされた夏』  ★★★

閉ざされた夏 (光文社文庫) 若竹 七海 夭逝した天才作家の文学記念館で、奇妙な放火未遂が相次いだ。和気あいあいとした記念館の雰囲気は一変し、職員たちの言動にもおかしな様子が……。新入り学芸員とミステリ作家の兄妹が、謎を追い始める。そんな折り、同…

P.G.ウッドハウス『ジーヴスと封建精神』  ★★★★

ジーヴスと封建精神 P.G.ウッドハウス,森村 たまき バーティー、またもや婚約か!?お相手は、灰色の脳細胞が破裂寸前までオツムに詰まったあのフローレンス嬢?―大好評シリーズ第9弾。(livedoorBOOKS) いつもながら面白い! 笑った! ジーヴスシリーズは…

若竹七海『心のなかの冷たい何か』  ★★★☆

心のなかの冷たい何か (創元推理文庫) 若竹 七海 失業中のわたしこと若竹七海が旅先で知り合った一ノ瀬妙子。強烈な印象を残した彼女は、不意に電話をよこしてクリスマス・イヴの約束を取りつけたかと思うと、間もなく自殺を図り、植物状態になっているとい…

P.G.ウッドハウス『ジーヴスと恋の季節』  ★★★★

ジーヴスと恋の季節 (ウッドハウス・コレクション) P.G.ウッドハウス,森村 たまき 間違った相手と結ばれかかった4組のカップルのこんがらがりを解消する、天才執事ジーヴスの一石四鳥の大技とは?(ビーケーワン) 前半の怒涛のおかしさは神の御業としか思…

若竹七海『猫島ハウスの騒動』  ★★★

猫島ハウスの騒動 (カッパ・ノベルス) 若竹 七海 葉崎半島の先、三十人ほどの人間と百匹を超える猫が暮らす通称・猫島。民宿・猫島ハウスの娘・杉浦響子は夏休みを迎え、家業の手伝いに精を出す日々を送っている。そんなある日、ナンパに勤しむ響子の同級生…

恩田陸『黒と茶の幻想』  ★★★★

黒と茶の幻想 (Mephisto club) 恩田 陸 目の前に、こんなにも雄大な森がひろがっているというのに、あたしは見えない森のことを考えていたのだ。どこか狭い場所で眠っている巨大な森のことを。学生時代の同級生だった利枝子、彰彦、蒔生、節子。卒業から十数…

舞城王太郎『SPEEDBOY!』  ★☆

SPEEDBOY! (講談社BOX) 舞城 王太郎 「孤独だからいいんだ。孤独だからこそ速くなれる」 友人、家族、世界、愛――。すべてを置き去りにして、鬣(たてがみ)の生えた少年スプリンター・成雄はスピードの果てを追う! 『群像』掲載に修筆・訂正を加えて単行本化…

P.G.ウッドハウス『ジーヴスと朝のよろこび』  ★★★☆

ジーヴスと朝のよろこび (ウッドハウス・コレクション) P.G.ウッドハウス,森村 たまき 大分長いこと借りてた……早く返さねば。かっちりした小説を読む気になれないとき、というか小説すら読む気になれないにも関わらず、ちょこちょこ読めて愉快で大いに笑える…

舞城王太郎『山ん中の獅見朋成雄』  ★☆

山ん中の獅見朋成雄 舞城 王太郎 面白くなかった! 今まで読んだ舞城でダントツに好きじゃなかった!笑 無意味な殺人や暴力はあまり好かないんだ。奈津川シリーズなんかだと愛が押し出されているから構わないんだけども。人間の品性や倫理というものは端から…

舞城王太郎『暗闇の中で子供』  ★★★

暗闇の中で子供―The Childish Darkness (講談社ノベルス) 舞城 王太郎 頓挫してたんだけどこれを参考にしたい事態が出てきたので再開、読了。やっぱ私は四郎が好きやねー。

津原泰水『ルピナス探偵団の憂愁』  ★★★★★

ルピナス探偵団の憂愁 (創元クライム・クラブ) 津原 泰水 ああもう駄目だぼろぼろ泣いた。最初の一ページ目から既に泣いてたけどどの話も泣ける。青春だ。私が通っていたのもミッション系スクールで、聖母像があたりに立っていて、チャペルがあって、たまに…

桜庭一樹『赤朽葉家の伝説』  ★★★★☆

赤朽葉家の伝説 桜庭 一樹 とても面白くてものすごくて、何度か私は泣いた。三代にわたる女性をこんなにコンパクトに収めてあるのはとてもいい。だから内容が濃い。見習いたい。 「山の民」に置き去られた赤ん坊。この子は村の若夫婦に引き取られ、のちには…