Memoria de los Libros Preciosos

続きを読むとクリティカルなネタバレがあります

2008-01-01から1年間の記事一覧

デイヴィド マクラガン『天地創造 世界と人間の始源』

天地創造 -世界と人間の始源- イメージの博物誌 20 デイヴィド マクラガン,David Maclagan,松村 一男 こういうのばっかり読んでると頭がおかしくなりそうだぜ。好きだけど。

Freya Mathews『The Ecological Self』

The Ecological Self Freya Mathews 一応読み通したのに全然そんな気がしない。

松本健一『泥の文明』

泥の文明 (新潮選書) 松本 健一 この人、学者なのか作家なのか、自己アピールが強すぎて鼻につくんだよな。はいはい自慢乙みたいな(笑)先行研究として取り上げる予定なので、こういう本があることはとても助かるんだけど。内容も興味深いし。でもなあ……。…

津原泰水『ルピナス探偵団の憂愁』  ★★★★★

ルピナス探偵団の憂愁 (創元クライム・クラブ) 津原 泰水 ああもう駄目だぼろぼろ泣いた。最初の一ページ目から既に泣いてたけどどの話も泣ける。青春だ。私が通っていたのもミッション系スクールで、聖母像があたりに立っていて、チャペルがあって、たまに…

蒲生正男編『現代文化人類学のエッセンス』

現代文化人類学のエッセンス―文化人類学理論の歴史と展開 (1978年) 蒲生 正男 「神話をやるとなったらレヴィ=ストロースを読まなけりゃいけないんでしょうか?」神話理論全四巻を読む気には到底なれないので教授に聞いたところ、本書の彼の項を読んでおきな…

津原泰水『少年トレチア』  ★★★

少年トレチア (集英社文庫) 津原 泰水 某作家が「好きな作家がいるなら前作読破して分析しなさい」と言っていたので好きな作家誰だろうと考えていて、津原さんは好きだと思ったので読みあぐねていたホラーも借りてみた。グロテスクでした。 都市のまどろみが…

夏目漱石『三四郎』  ★★☆

三四郎 (岩波文庫) 夏目 漱石 何か消化不良。解説で言われているようなあっさりしたラストは逆に木の実なんだけど、そこに至るまでが結構長かったので割に合わないと感じる。あの全てのエピソードは必要だったのかな? 長さの分だけカタルシスや盛り上がりを…

大林太良ら編『文化人類学入門リーディングス』

文化人類学入門リーディングス (1983年) (アカデミア・リーディングス文化人類学〈1〉) 綾部 恒雄,大林 太良,米山 俊直 主要な論文ってどうやって読めばいいんだろう……と思ってたんだけどこういう本があるんですね。リーディングスっていう。知らなかったく…

桜庭一樹『赤朽葉家の伝説』  ★★★★☆

赤朽葉家の伝説 桜庭 一樹 とても面白くてものすごくて、何度か私は泣いた。三代にわたる女性をこんなにコンパクトに収めてあるのはとてもいい。だから内容が濃い。見習いたい。 「山の民」に置き去られた赤ん坊。この子は村の若夫婦に引き取られ、のちには…

松浦理英子『犬身』  ★★★☆

犬身 松浦 理英子 カテゴリ微妙だったけどストーリーが面白かったのでエンタメにしてみた。昨日の夜、久しぶりに小説をと思って読み出したら止まらなかった。文章は美しくないけど小説の醍醐味はストーリーだよな! と思わせてくれる一冊だった。いやあ単純…

サマセット・モーム『月と六ペンス』  ★★★☆

Moon and Sixpence (Penguin Twentieth-Century Classics) W. Somerset Maugham ぎりぎり一週間で読みきれたー。雰囲気のいい本だった。主人公との化かしあいのような絡みににやにやしていたら、残り三分の一ほどのところで「これが彼と会った最後だった」と…

津原泰水『ルピナス探偵団の当惑』  ★★★★

ルピナス探偵団の当惑 (ミステリー・リーグ) 津原 泰水 面白かったー! これが少女向けレーベルだったのはもったいない! 少年少女も楽しむであろうが(挿絵も見てみたい)ミステリだよ! 津原さんにしては口当たりソフトな。でも漢字表記とかに津原さんっぽ…

アガサ・クリスティ『オリエント急行の殺人』  ★★★

Murder on the Orient Express Agatha Christie すごい、読んだのはまさにこの表紙! 嬉しいな。冒頭ではPoirotって誰? ピエロみたいな名前ね! ……Poirot? …………(恥じ入る)ということがありました。いや、初めて見た単語を英語でなく読むのは結構でいなく…

斎藤美奈子『モダンガール論』  ★★★★

モダンガール論―女の子には出世の道が二つある 斎藤 美奈子 現代におけるよくあるハウツー本じゃありませんでしてよ(笑)明治大正から1990年代まで、女性はどのように生きてきたのか。女性の社会進出と専業主婦。面白かった! 男女問わず読んでほしいもので…

佐藤正午『5』  ★★★☆

5 佐藤 正午 読むのは面白かったけど登場人物は好きじゃないな!笑 津田を見ていると私だって嫌いだわこんなやつと思いつつ、主人公だから肩入れしてしまった。あとあのふだつき追っかけも苛々するね。そこらへんは作者の力量ってやつ? 個人的には奥田英朗…

フィリップ・K・ディック『アンドロイドは電気羊の夢を見るか』  ★★★★

アンドロイドは電気羊の夢を見るか?―Do androids dream of electric sheep? フィリップ・K・ディック "The spider Mercer gave the chikenhead, Isidore; it probably was artificial, too. But it doesn't matter. The electric things have their lives, t…

P・G・ウッドハウス『でかした、ジーヴス』  ★★★

Very Good, Jeeves! (Collector¥'s Wodehouse) P. G. Wodehouse 面白い面白くないじゃなく、普段読む本と必要な語彙が違いすぎてわからない(笑)ジーヴスシリーズの面白さって、大枠のどたばたストーリーはもちろん、絶妙な比喩や言い回しにあるんだもん。…

アンドレア・ロック『脳は眠らない』  ★★★★☆

脳は眠らない 夢を生みだす脳のしくみ アンドレア・ロック,伊藤 和子 夢の筋書きが奇想天外なわけ、うつ病やトラウマと夢の関係、夢から生まれた大発明、思い通りの夢を見る方法……。夢を生みだす脳のしくみを探っていけば、人間の意識の謎に近づける。個性豊…

綾部恒雄『文化人類学20の理論』

文化人類学20の理論 綾部 恒雄 古典学説から先端理論まで、一目で分かる文化人類学の全貌 中公新書のロングセラー『文化人類学15の理論』(1984年刊)に新しいテーマを加え、筆者を一新。変貌の激しかった20年余の変化をふまえて編み直した増補全面改訂新版。 …

米山俊直『文化人類学を学ぶ人のために』

文化人類学を学ぶ人のために 米山 俊直,谷 泰 異なる慣習、異なる風俗、異なる顔立ち、異なる言語――われわれとは違う価値観にしたがって生きている人びとを理解し、自らをとらえ直すための知的地平を開く。地球時代の異文化探訪。(Amazon) 人文・神話の本…

サイモン・シン『ビッグバン』  ★★★★★

Big Bang (Harper Perennial) Simon Singh The most important scientific discovery of all time and why you need to know about it (表紙) 読 み き っ た !!!!! やっと読みきった! 購入したのは恐らく去年の正月ごろだ! 一年! 実際取り組んで…

佐藤多佳子『神様がくれた指』  ★★★★

神様がくれた指 佐藤 多佳子 佐藤多佳子の小説で一番好きだった。『しゃべれどもしゃべれども』は何となく気に入らなくて、『一瞬の風になれ』は主人公の新二が気に入らなくて(笑)、でもこの小説は全員気に入った。辻と昼間の関係たまらん。キャラ読みなの…

有川浩『図書館革命』  ★★★★☆

図書館革命 有川 浩 シリーズ通してめちゃくちゃ楽しんだから星たくさんつけちゃう! ラブコメの破壊力たるや! このシリーズで有川さんは熱血男性を魅力的に描くことに成功したんじゃないかな。堂上のことね。『海の底』では夏木に目もくれず冬原ばかり見て…

綾辻行人『びっくり館の殺人』  ★★★

びっくり館の殺人 (ミステリーランド) 綾辻 行人 ミステリーランド何冊目? 館シリーズ八冊目と聞いて読んでみました。遅い。暗黒館書いている時に考えたそうで……うん、わかるよ。ちょっとオカルト風味。でも雰囲気やトラウマ度はよかったと思う! 気違いだ…

本多孝好『ALONE TOGETHER』  ★★★

ALONE TOGETHER 本多 孝好 この頃から本多さんは「正義」とかを書きたかったんだな、ってわかった。『正義のミカタ』に繋がるものがたくさん出てくる。文章を書く良いドーピング剤になってくれました(笑)

小川一水『時砂の王』  ★★★☆

SF

時砂の王 (ハヤカワ文庫 JA オ 6-7) 小川 一水 手に取った感想は「薄っ!」だったんだけど、読み終わってやっぱりもっと一大巨編にしてもよかったのにーと思った。コンパクトにまとめてくれてありがとうと言うべきか。面白かったよ! ちゃんと盛り上がりもあ…

米澤穂信『遠まわりする雛』  ★★★☆

遠まわりする雛 米澤 穂信 講演会に来てくれたからってわけじゃないけど全部読んでるよ。米澤さんって素直に好き! って言いたくないけどええどうせ好きですよ、ってひねくれた好意を向けたくなる作品を書くね。ご本人は爽やかに素敵だったけど。青春小説が…

本多孝好『FINE DAYS』  ★★★★☆

FINE DAYS (祥伝社文庫) 本多 孝好 再読。私は問答無用にこの人の文章が大好きなのです。特に一つ目の話は。しかし読みたかったのはこの本じゃなかった。一冊目だった。 本多さんは長編よりも、ちょっと不思議な短編(集)の方が好きだな。『MISSING』『MOME…

角田光代『Presents』  ★★★☆

Presents 角田 光代 女性が一生の間に、親、友達、恋人、子供などからもらう様々なプレゼント。そのプレゼントをテーマにした12編の短篇小説を、年齢を追いながら角田光代氏が紡ぎ、イメージを膨らませた絵を松尾たいこ氏が描きます。ここに描かれているプ…

角田光代『八日目の蝉』  ★★★☆

八日目の蝉 角田 光代 書道の先生が貸してくれたのは年末じゃなかったろうか。 逃げて、逃げて、逃げのびたら、私はあなたの母になれるだろうか――理性をゆるがす愛があり、罪にもそそぐ光があった。家族という枠組みの意味を探る、著者初めての長篇サスペン…