Memoria de los Libros Preciosos

続きを読むとクリティカルなネタバレがあります

2008-01-01から1年間の記事一覧

シオドア・スタージョン『不思議のひと触れ』  ★★★★

SF

不思議のひと触れ (シリーズ 奇想コレクション) シオドア・スタージョン,大森 望 ちゃんと働いて給料をもらい、だれにも憎まれず、それを言うならだれにも好かれない。どこにでもいるそういう平凡な人間に不思議のひと触れが加わると……? 表題作をはじめ、円…

舞城王太郎『SPEEDBOY!』  ★☆

SPEEDBOY! (講談社BOX) 舞城 王太郎 「孤独だからいいんだ。孤独だからこそ速くなれる」 友人、家族、世界、愛――。すべてを置き去りにして、鬣(たてがみ)の生えた少年スプリンター・成雄はスピードの果てを追う! 『群像』掲載に修筆・訂正を加えて単行本化…

津原泰水『アクアポリスQ』  ★★

SF

アクアポリスQ 津原 泰水 水没都市Q市の沖合いに浮かぶ人工島「アクアポリス」。この水上都市が建造された背後には、国家規模の陰謀を封じる仕掛けが隠されていた。Q市壊滅のため、伝説の牛鬼を召還しようとする政府の要人たち。その計画を阻止するべく、現…

津原泰水『赤い竪琴』  ★★★★

赤い竪琴 津原 泰水 図書館へ行って適当に借りてきた中の一冊。二年ぶりに再読。しみじみ、いいなあと思った。本の中身はもちろんのこと、小説を読むってのは最上の悦びであることよと思った。幸せだ。小説がないと生きていけないとまでじゃないが、小説がな…

斎藤惇夫『冒険者たち ガンバと十五ひきの仲間』  ★★★

冒険者たち―ガンバと十五ひきの仲間 斎藤 惇夫,薮内 正幸 イタチと戦う島ネズミを助けに、ガンバと15ひきの仲間は、船で夢見が島に向いました。しかし、白毛のノロイがひきいる,どうもうなイタチの群れに追いつめられ、海岸の岩山で最後の決戦の時をむかえ…

綾部恒雄編『文化人類学のフロンティア』

文化人類学のフロンティア 綾部 恒雄 さまざまに分化・発展を遂げてきた文化人類学の研究テーマ。現在どこまで到達し、どこへ向かおうとしているのか。人間と社会を読み解くための方法とその力を、各分野の第一人者が研究の軌跡に重ねて論じる。 漫画につい…

アラン・バーナード『文化人類学の歴史と理論』

人類学の歴史と理論 (明石ライブラリー) Alan Barnard,鈴木 清史 人類学は国ごとに異なる伝統によってどう定義されてきたのか、理論と民族誌の関係、共時的/通時的分析法の区別などの問題に焦点をあて、理論と実践とが深く結びついた人類学という学問の歴史…

速水健朗『ケータイ小説的。』  ★★★★

ケータイ小説的。――“再ヤンキー化”時代の少女たち 速水健朗 ケータイ小説はなぜ生まれたのか? 浜崎あゆみ、NANA、郊外型ショッピングモール、携帯メール依存といったケータイ小説の「元ネタ」を探究すると、現代の若者たちの文化と生態が明らかに! 気鋭に…

パトリシア・K. タウンゼンド『環境人類学を学ぶ人のために』

環境人類学を学ぶ人のために パトリシア・K. タウンゼンド,Patricia K. Townsend,岸上 伸啓,佐藤 吉文 人間の存在に本気で吐き気がするね……。

紅玉いづき『MAMA』  ★★★

MAMA (電撃文庫 こ 10-2) 紅玉 いづき 海沿いの王国ガーダルシア。トトと呼ばれる少女は、確かな魔力を持つ魔術師の血筋サルバドールに生まれた。しかし、生まれつき魔術の才には恵まれなかった。ある日トトは、神殿の書庫の奥に迷い込んだ。扉の奥から呼ば…

綾部恒雄『文化人類学の名著50』

文化人類学の名著50 綾部 恒雄 文化人類学をやるにあたって避けられない、有名どころを50冊紹介。この本の素晴らしい点は一冊あたりに裂かれているのが多くても6ページってとこなので、何言ってんのかわかんない、となった時には次に進めるところです(笑)…

吉見俊哉『知の教科書 カルチュラル・スタディーズ』

知の教科書 カルチュラル・スタディーズ (講談社選書メチエ) 吉見 俊哉 教授が貸してくれた。ジェンダーについての論文が一番面白かったなあ、今更ジェンダー研究に鞍替えしたいと思ってしまうほどに。

P.G.ウッドハウス『ジーヴスと朝のよろこび』  ★★★☆

ジーヴスと朝のよろこび (ウッドハウス・コレクション) P.G.ウッドハウス,森村 たまき 大分長いこと借りてた……早く返さねば。かっちりした小説を読む気になれないとき、というか小説すら読む気になれないにも関わらず、ちょこちょこ読めて愉快で大いに笑える…

Fiona Bowie『The Anthropology of Religion』

The Anthropology of Religion: An Introduction Fiona Bowie 宗教人類学の教科書(と裏表紙に書いてあった)。二ヶ月くらいかけてちまちま読んでいたのが多分終わった。最初と最後以外適当に読んでいったので。 入門者のために語りかけるような文体で書いて…

原尻英樹『文化人類学の方法と歴史』

文化人類学の方法と歴史 原尻 英樹 著者によると日本語でこの手の学説概論書は書かれていなかったそう。アレッと思ったら読書中の放送大学テキストをまとめたものでした。同じ人か。コンパクトにまとまってて読みやすかったよ。 構造機能主義ラドクリフ=ブ…

綾部恒雄『よくわかる文化人類学』

よくわかる文化人類学 (やわらかアカデミズム・わかるシリーズ) 綾部 恒雄,桑山 敬己 よく分かったかといえばまあ……一番最初に読むべき導入の書ですよね。見開きで一つの話題、なので読みやすいと思います。

青木保他『神話とメディア』

岩波講座 文化人類学〈第10巻〉神話とメディア 青木 保 すごい……全部通して読んだのはほんの一週間前くらいのはずなのに、全く覚えていない……! 論文が10個くらい入ってたんだよね。神話とメディアについての。うん。それで……。

山下晋司『文化人類学入門 古典と現代をつなぐ20のモデル』

文化人類学入門―古典と現代をつなぐ20のモデル 山下 晋司 少しずつ意識に定着してきたんじゃないかと……(院試は九月半ばです)

ジェローム・K.ジェローム『ボートの三人男』  ★★★★

ボートの三人男 (中公文庫) ジェローム・K.ジェローム 気鬱にとりつかれた三人の紳士が犬をお供に、テムズ河をボートで漕ぎだした。歴史を秘めた町や村、白や森をたどりつつ、抱腹絶倒の椿事続出、愉快でこっけい、皮肉で珍妙な河の旅がつづく。イギリス独特…

本橋哲也『カルチュラル・スタディーズへの招待』

カルチュラル・スタディーズへの招待 本橋 哲也 言語、メディア、都市、スポーツ、ジェンダー、民族、歴史など、現代的分野で論点となっているテーマをコンパクトにまとめた、カルチュラル・スタディーズの「教科書」。「キーワード」+「図書紹介」+「練習問…

シオドア・スタージョン『海を失った男』  ★★★★

SF

海を失った男 (晶文社ミステリ) シオドア・スタージョン,若島 正 これは……よくわからないがとてつもない引力……! 白痴の少女の美しい手に魅入られた青年ランは、その手を我が物とするために少女の家に移り住むが…エロスとタナトスの極致ともいうべき異形の愛…

夏目漱石『彼岸過迄』  ★★★

彼岸過迄 (角川文庫クラシックス) 夏目 漱石 え、ええっ、これで終わり!? 消化不良の残る作品でした。もうちょっとオチをつけてもらえると凡人としては有難いんだがなあ……そこに至るまでの話はすごい好きなんだけど……もうちょっと何か……。 須永は世の中と…

森絵都『ラン』  ★★★

ラン 森 絵都 昨今の女流作家ランニングブーム(笑)があったから、これも男子中学生が陸上を頑張っている話だと思いきや主人公は22歳フリーター女性でした。系統としては『カラフル』の方。でも、スポーツとしてのランについてもさらっと触れている感じ。安…

舞城王太郎『山ん中の獅見朋成雄』  ★☆

山ん中の獅見朋成雄 舞城 王太郎 面白くなかった! 今まで読んだ舞城でダントツに好きじゃなかった!笑 無意味な殺人や暴力はあまり好かないんだ。奈津川シリーズなんかだと愛が押し出されているから構わないんだけども。人間の品性や倫理というものは端から…

舞城王太郎『暗闇の中で子供』  ★★★

暗闇の中で子供―The Childish Darkness (講談社ノベルス) 舞城 王太郎 頓挫してたんだけどこれを参考にしたい事態が出てきたので再開、読了。やっぱ私は四郎が好きやねー。

夏目漱石『門』  ★★★☆

門 (新潮文庫) 夏目 漱石 三部作の個人的評価は、それから>門>三四郎 でした。御米かわいいよ御米。 「誠の愛」ゆえに社会の片隅に押しやられた宗助とお米は、罪の重荷にひしがれながら背をかがめるようにひっそりと生きている。宗助は「心の実質」が太く…

夏目漱石『坊っちゃん』  ★★★★☆

坊っちゃん (新潮文庫) 夏目 漱石 これは面白かった! 今まで読まなかったのを後悔したよごめん漱石! 著作の中でも一番親しみやすいね、文体・キャラクター造詣・ストーリーなど全ての面において。清には泣きました。 一本気な江戸っ子「坊ちゃん」が四国・…

渡部直己『新・それでも作家になりたい人のためのブックガイド』  ★★★

新・それでも作家になりたい人のためのブックガイド スガ 秀実,渡部 直己 大仰なことは考えていないけど文章がうまくなりたいとは思っているので。中級編である『作家になりたいなら漱石に学べ』は漱石を読みきっていない私はもったいなくて読めないので、初…

Richard Dawkins『The Selfish Gene』  ★★★★☆

The Selfish Gene Richard Dawkins いやあ面白かったね! ところどころに出てくる蟻やらの生態が一番面白かったね!笑 5・12章は英語で読むのきついです。多分日本語でも私はきつい(笑)エンドノートは日本語のを読んで、理解を深めるつもりです。以下は…

シュルツ、ラヴェンダ『文化人類学―人間状況への視角〈1〉』

文化人類学―人間状況への視角〈1〉 エミリー・A. シュルツ,ロバート・H. ラヴェンダ,秋野 晃司,吉田 正紀,滝口 直子 アメリカの教科書なのかな?