Memoria de los Libros Preciosos

続きを読むとクリティカルなネタバレがあります

原尻英樹『文化人類学の方法と歴史』

文化人類学の方法と歴史
文化人類学の方法と歴史
原尻 英樹
 著者によると日本語でこの手の学説概論書は書かれていなかったそう。アレッと思ったら読書中の放送大学テキストをまとめたものでした。同じ人か。コンパクトにまとまってて読みやすかったよ。
 構造機能主義ラドクリフ=ブラウンと機能主義マリノフスキーのくだりが面白かった。マリノフスキーは晩年、弟子が皆ラドクリフ=ブラウンの元へ行ってしまったために寂しくすごしたんですってよ!! かわいそう!笑 マリノフスキーはトロブリアント諸島でのフィールドワーク中、性欲をもてあましていたらしい。母国に恋人がいたので、現地人と行うこともできず……私はマリノフスキーのそんなところが好きです。
 こういう、学者の人となりを教えてくれるのはありがたいね。原典に当たればいいのは分かってるけど皆著作が多い・長くて……(笑)