Memoria de los Libros Preciosos

続きを読むとクリティカルなネタバレがあります

2015年まとめ

 今年は2015年11月〜K-POPにハマった影響で11月12月とまったく読書をしない日々が続く、という異例の年でした。自分でも驚いていますが2016年3月くらいまでは小説読めないんじゃないかと思っています。

 ベスト3は図らずしも全て国内女性作家作品となりました。

 

江國香織『薔薇の木 枇杷の木 檸檬の木』 

薔薇の木 枇杷の木 檸檬の木 (集英社文庫)

薔薇の木 枇杷の木 檸檬の木 (集英社文庫)

 江國さん、思想的に好きではないんだけど小説はやっぱりすごいよなと思っています。この本は読んだ当初は「ふ〜ん」程度だったのが(わたしの審美眼がない)、何度か読み返すうちに「こいつはすげえ……」に変わり、今では彼女の作品の中で一二を争うくらい好きです。登場人物の多い群像劇なのですが、何でこんなに自然体な文章が書けるんだろうな……。

江國香織『薔薇の木 枇杷の木 檸檬の木』 ★★★★☆ - Memoria de los Libros Preciosos

 

皆川博子『開かせていただき光栄です』『アルモニカ・ディアボリカ』

 18世紀ロンドンの医者+医者の卵たちを中心に据えた、ミステリ小説……でもあり耽美小説でもあり。とりあえずBLが好きな人は読みなよ。全てが極上だよ。絶対後悔しない。ただしネタバレは見ないように気をつけてな!!

 皆川さんて1929年or1930年生まれの86歳でいらっしゃるんですよ。『アルモニカ・ディアボリカ』なんて2013年に出てるんですよ。もう本当わたしが死ぬまで長生きしていただきたい作家です。今『双頭のバビロン』を積んでいるので2016年前半には読みたい。

皆川博子『開かせていただき光栄です』 ★★★★☆ - Memoria de los Libros Preciosos

皆川博子『アルモニカ・ディアボリカ』 ★★★★☆ - Memoria de los Libros Preciosos

 

中山可穂『愛の国』 

愛の国 (角川文庫)

愛の国 (角川文庫)

 

 ラストはこれ、王子ミチルシリーズの完結編!! デビュー作の『猫背の王子』、続く『猫背の王子』、と来てついに出ました『愛の国』。

『猫背の王子』の溢れる若さとエネルギーが素晴らしすぎて、わたしは中山可穂の本の中では今でも一番好きですが、続きなんて書けないだろうという勝手な予想を覆して、そりゃもう見事に覆して、作家の魂を込めまくったとんでもない本をお出しになりました。驚いた。書いてくださり有難うございましたと言いたい。政治色が強めで『猫背の王子』とは少し毛色が違いますが、未読の方はぜひね。てかもう文庫が出てるんじゃん、買わねば。

中山可穂『愛の国』 ★★★★★ - Memoria de los Libros Preciosos

 

 積んでいる本がそこそこあるので、2016年のなるべく早いうちに読書環境を整えたい。昨今の動きに全然ついていけてない。小説も読まなきゃだけどビジネス書も、あまり興味ないながらも読むようにしたいです……。