Memoria de los Libros Preciosos

続きを読むとクリティカルなネタバレがあります

松本健一『砂の文明・石の文明・泥の文明』  ★★★★☆

砂の文明・石の文明・泥の文明 (PHP新書)
砂の文明・石の文明・泥の文明 (PHP新書)
松本 健一
 世界はいま「文明の衝突」の世紀を迎えたという。だが、「アメリカ中心の民主主義」V.S.「野蛮なテロ集団」という構図だけで、深層は読み解けない。本書では、民族と風土のあり様を三つのカテゴリーに分類。「砂の文明」としてのイスラム、「石の文明」の欧米、「泥の文明」のアジア。そして各々の本質が“ネットワークする力”“外に進出する力”“内に蓄積する力”であることを考察。著者は、「泥の文明」が生んだアジア的思考に、西洋文明を超える力が秘められている、と語る。世界を歩き、縦横に思索を広げた独創的文明論。(カバー折り返し)
 日本を持ち上げてあるところが日本人としてくすぐったく、疑わしく見えてしまう点を除けばすごく面白かった。この短さでこれだけの豆知識(笑)を得られるんなら読む価値はあるよ。