Memoria de los Libros Preciosos

続きを読むとクリティカルなネタバレがあります

藤崎慎吾他『深海のパイロット』  ★★★★☆

深海のパイロット (光文社新書)
深海のパイロット (光文社新書)
藤崎 慎吾, 田代 省三, 藤岡 換太郎
櫻井「はい前進停止」
廣瀬「はい前進停止」
櫻井「はい舵中央」
廣瀬「はい舵中央」
櫻井「わあ、すごい、向こう! ブラックスモーカーだよ」
研究者「どこ?」
櫻井「正面」
研究者「うっそだ……あっ、本当だ、がはははは」
櫻井「これはちょっと怖いぞ」
研究者「ついに出ましたよ、これは」

櫻井「面舵三〇……何かあった?」
赤澤「カニがいる。大きな」
 :
赤澤「ああ……何か、つかんでる。二匹いるわ」
研究者「あっ交尾ですか、これ」
赤澤「二匹だ。……前進停止」
櫻井「前進停止」
赤澤「ええと、取舵いっぱい」
研究者「あっ交尾してるこれ。交尾!」
 :
研究者「これは撮りたいなあ」
赤澤「あっ、今の今の、これ、これこれこれ。これ二匹つながってんの」
研究者「これ交尾ですよ、交尾」

 おもしろーい! 前書きにならって二部、三部、一部という順番で読んだ。一部の記録された会話がすっごい面白い。タラバの交尾発見とかw
 プロジェクトXでやってたんなら見たかったよー。しんかいニ〇〇〇が再び潜れることを願ってる。有人調査船の開発も……お願いだよ。子供たちを乗せるってのはいいアイディア。だって知らなかったもの、そんな心ときめく船が深海に潜っているだなんて。ハオリムシって言葉を見るとフリズル先生を思い起こす。そして何より、とんでもない良質な職業ネタだと思います(あっ)。全ての設定がおいしい。違う、それ設定じゃない。