Memoria de los Libros Preciosos

続きを読むとクリティカルなネタバレがあります

井上荒野『森のなかのママ』  ★★

森のなかのママ
森のなかのママ
井上 荒野
 ママの無神経さ、それはトリさんやジンちゃんに言わせれば「無邪気さ」になるらしい。無邪気なのはあなたがたではありませんか? とあたしは言いたくなるけれど。いずれにしても「無」な女、それがママだ。

 このママにはついていけない! というのが私と母の共通した意見でした(笑)
 人生のものすごさと渡り合うために意表をついた行動に出るママに驚き呆れ、やがて少しだけ理解しはじめるいずみ。亡き父の個人美術館に暮らす二人の周囲に起こるドラマを描く。(Amazon
 長編といっていいのかな。タケノコ以後、そういう女、苦難の道、虫干し日和、インドの女神様、虹、千客万来、ユンケル前、ユンケル後、愛のムチ、プラネタリウム、おばさんの国、肉欲、本家、失踪、ナッチャン、バーベキュー大会、ナース探偵、スナオさん、再びバーベキュー大会。こんな風に小さく別れています。並べておけば何となく内容が思い出せるな。