Memoria de los Libros Preciosos

続きを読むとクリティカルなネタバレがあります

荻原浩『噂』  ★★★☆

噂

荻原 浩
「今度、お休みがとれたら、遊園地へ行こうって約束しているんですけれど、いつになることか……」
「俺は、一緒に夕飯を食おうっていう約束を破り続けてる」
「嘘つきは警官のはじまりですねえ」
「ほんとに」

 うおおショッキング……! 読み終えてあたふたしてしまう本。この手のサプライズは大好きです。しかしやりきれなくもあります。
 まったく無名のブランドから発売される香水「ミリエル」。キャンペーンの手法としてやり手の女社長が提案したのは口コミだった。渋谷のファッション・リーダー的な少女を集め、広告代理店が創作したストーリーを流す。「ミリエルのローズをつけていると3ヵ月以内に恋がかなう」「女の子をさらって足首を切り落とす、ニューヨークのレイプ魔が渋谷に出没。でも、ミリエルをつけている子は狙われない」高額なバイト料をもらった少女たちはその話を多くの友人に伝え、ミリエルは大ヒットするが……。(Amazon
 きもさぶ!