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Memoria de los Libros Preciosos

続きを読むとクリティカルなネタバレがあります

オースター『鍵のかかった部屋』  ★★★★☆

鍵のかかった部屋 (白水Uブックス―海外小説の誘惑)
鍵のかかった部屋 (白水Uブックス―海外小説の誘惑)
ポール・オースター,Paul Auster,柴田 元幸
 幼なじみのファンショーが、美しい妻と小説の原稿を残して失踪した。不思議な雰囲気をたたえたこの小説の出版に協力するうちに、「僕」は残された妻ソフィーを愛するようになる。だがある日、「僕」のもとにファンショーから一通の手紙が届く――「優雅なる前衛」オースター、待望のUブックス化。(Amazon

 短くて男性一人称で地の文での語りが多くて萌えられるやつ! と思いながら探していて借りた本。『幽霊たち』と一緒にニューヨーク三部作だっていうんで、これはいけそうだ! と。大したアタリでした。オースターは萌える本をたくさん書いているなあ。
 最初から最後まで、文章から構成から登場人物まで、好みでした。特に文章かなー。『シティ・オブ・グラス』の解説によると詩を書くように涌き出るまま書いてるっぽいんだけど、プロットとか色々を立てない人なのかなあ。それでこれなの? むーん。
 柴田さんの訳も『幽霊たち』同様すごくよくて、読んだら何かを書きたくなるし、あのノリを真似したくなる素敵な訳文でした。何度か見たことあるけど小柄でしゃきしゃきしていてかわいい(笑)方ですよね。今回柴田訳ではない『シティ・オブ・グラス』と読み比べて初めて、良さがわかったわ。