深沢美潮『サマースクールデイズ』 ★☆
サマースクールデイズ
深沢 美潮
できたのは、サッと視線をそらして、泉のほうに顔を向けること。そして、理由もなく、わざとらしく笑って、泉の話に相槌を打つこと。
ああ、もう!
どうして、わたしってこうなんだろう。
こうやって、自分の居場所をどんどん狭くしている。
いつか、身動きがとれなくなって、窒息してしまうんだ。
かわいらしいヤングアダルトですよね。
言いたいことをなかなか口にできない女の子、千里。楽しいはずの高校生活もなぜか孤独の毎日。そんな千里が夏休みに「サマースクール」で出会ったのは、ひょうきんな有紀、素敵なハーフの少年・ジェラルド、そして……!? 友達、自分、好きな人。ちいさなことに胸がいっぱいの10代の心を瑞々しいタッチで描く青春ストーリー。(Amazon)
何だか読み覚えがあるような……二度目かしら。サマースクール通いたいなあって思った気がするもん。とっても爽やかに締めくくられていて、子供に読ませるにはいいんじゃないでしょうか。私はもっと毒がほしかったけどね。もちろん、千里は十分しんどかったんだろうけど、この年になってみると上から見ちゃうからな。