Memoria de los Libros Preciosos

続きを読むとクリティカルなネタバレがあります

仁川高丸『文月に不実の花咲く』  ★☆

落としてしまったイヤリングがかえってくる夢を見た頃、やってきた転校生・良平(アキラ)。詰襟の学生服に太い眉と大きな目。良平は女の子だった。女同士の良平とあたし…。多感な世代のセクシュアリティの揺らめきを描きだす。女同士、これは友情か恋か。“女の子なのにあたしを好きだって言った”甘くてせつなくてビタミンたっぷり。(Amazon

 小説としての出来不出来ではなく、単純に主要カップルの二人が好みではなかった。
 小説すばるに連載されていたとのことだけど、とてもヤングアダルトっぽい。ヤングアダルトで育った中学生時代の血がふつふつとわき出てきたよ(笑)懐かしいなあ。カテゴリ分けなんて勝手なものだけど、両親との関係や受験ネタとか(本で読むことが)本当に懐かしい。
  自分の萌えポイントにトランスジェンダー(それとも異性装?)がない、ということをこの本で自覚した。な、ない。性転換って女体・男体化とは全く違うからな。でもあとがきで言及されているセーラームーンの天王はるか(良平のモデルだそうで)には萌えてる。単純に良平が好みじゃないだけではと思わずでもないが、何だろう。ラストのキスシーンはとてもよかったです。