柚木麻子『ランチのアッコちゃん』 ★
地味な派遣社員の三智子は彼氏にフラれて落ち込み、食欲もなかった。そこへ雲の上の存在である黒川敦子部長、通称“アッコさん”から声がかかる。「一週間、ランチを取り替えっこしましょう」。気乗りがしない三智子だったが、アッコさんの不思議なランチコースを巡るうち、少しずつ変わっていく自分に気づく(表題作)。読むほどに心が弾んでくる魔法の四編。読むとどんどん元気が出るスペシャルビタミン小説!(Amazon)
小説としての稚拙ではなく、自分の心にびっくりするほど響かなかったゆえのこの評価です。びっくりしたー。柚木麻子、『終点のあの子』は楽しく読めたんだけどなあ。だめだったな。最初から最後までこれはNot for meとしか思えなかった。文章がどうこうとか展開がどうこうじゃなく、純粋にノリが合わなかっただけです。わたしにとってのリアリティが皆無。
何で読んだかというと、飛行機乗る前に会った友達が「要る?」ってくれたからです。タイトルは知っていた(柚木さんの代表作として)ので読んでみたのだった。
女性目線の労働者小説といえば圧倒的に津村記久子だけど、新しい作家のストックもほしいよー。津村記久子三人くらい欲しい。松浦理英子は労働って感じじゃないけど十人くらい必要。笑