柚木麻子『終点のあの子』 ★★★★
- 作者: 柚木麻子
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2012/04/10
- メディア: 文庫
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プロテスタント系女子高の入学式。内部進学の希代子は、高校から入学した奥沢朱里に声をかけられた。海外暮らしが長い彼女の父は有名なカメラマン。風変わりな彼女が気になって仕方がないが、一緒にお昼を食べる仲になった矢先、希代子にある変化が。繊細な描写が各紙誌で絶賛されたオール讀物新人賞受賞作含む四篇。(Amazon)
こっちこそYAに出して中高生に希望を与える……与えられるのかはわかんないけど広く読まれるべきなのでは。面白かったです。(田舎の私立のカトリック系お嬢様高に通った)わたしの高校時代ではなかったけども。この作者、津村記久子と同世代なんだよねー。
女子高時代、ヒエラルキーはもちろんあったものの確固たるものではなかったし好きな人となんとなくつるんでいただけ、と今でも思ってるし一部の子とは続いてるけど、漏れなく1年次の同級生なの、たぶん多くの人がそうみたいなんだけど……などと十年以上前のことをしみじみと思い出してはあそこは平和な箱庭であったなあと感心するのでした。次は中山可穂の愛の国読みます!
ちなみに作者で言うと江國香織を読むと必ず家族と住んでいた頃の記憶を掘り起こされるので、やはり上手いんだろうな……と思う。