P. G. ウッドハウス『ウースター家の掟』 ★★★★★
- 作者: P.G.ウッドハウス,Pelham Grenville Wodehouse,森村たまき
- 出版社/メーカー: 国書刊行会
- 発売日: 2006/03
- メディア: 単行本
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何度目か分からないけど何度読んでも爆笑するんだ。ひたすら主人公を追いつめ続けるために練り上げられたプロットの巧みさを心の底から賞賛したい、まさにエンターテインメント。一難去ったら倍になって返ってくるトトレイタワーズの恐ろしさ、本当に容赦ない。それでいて、金の心を持つバーティーが損を引っ被らずに大団円を迎える、ジーヴスシリーズの代表作と言える長編。私は長編ベストに推しています。
ウッドハウスを読むと、小説でコメディをやるには描写が大事だわね、というのがよくわかる。くどさを、繰り返しを恐れるな。笑いはそこから生まれるのだ。この内容を北方謙三が書き直したら20ページくらいの掌編になりそう。笑
スティッフィーとの結婚話が終わったバーティーのもとにマデラインがやってきて「私あなたと結婚するわ、お父様に言いましょう」と言いだすところ本当にパンチが効いてる。