月村了衛『機龍警察』 ★★★
- 作者: 月村了衛
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2010/03/19
- メディア: 文庫
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大量破壊兵器の衰退に伴い台頭した近接戦闘兵器体系・機甲兵装。『龍機兵』と呼ばれる新型機を導入した警視庁特捜部は、その搭乗要員として姿俊之ら3人の傭兵と契約した。閉鎖的な警察組織内に大きな軋轢をもたらした彼らは、密造機甲兵装による立て篭もり事件の現場で、SATと激しく対立する。だが、事件の背後には想像を絶する巨大な闇が広がっていた…“至近未来”警察小説を描く実力派脚本家の小説デビュー作。(Amazon)
もはやユーリに対する感想しか出てこないのでありますが、隙だらけで期待を捨てられずにいるこの男の堂々たる受けっぷりにはびっくりだよ。お前が人質となったあかつきには何が繰り広げられるのかと思うと作者にもっとやれって言いたいよ。
姿はバナナフィッシュに出てくる長髪の男を白髪にしたようなビジュアル(ストレートロング)を思い描いてたんだけど、pixivを見る限り肩上オールバックっぽいな。文章真面目に読んでなかったから読み飛ばしたのか。無精髭だものね。綺麗目ではないわよね。それはユーリに任せよう。
部長はとっかかりがなさすぎて組み込めない感じですね、もったいない。ユーリと絡む優男は城木ではなく由紀谷だったか。タメ口で話せるキャラが理想だったけれど、由紀谷自体は美味しいし、今後の絡みに期待したいところ。でもなあ、由紀谷ってユーリ側、つまりトラウマ持ちの受けでしょう。
ストーリーとしては、シリーズ序章なのでなんとも言えず。キャラの顔見せという意味ではうまくいってるんじゃないか。ただ言い回しがくどい節もある。コードネームを背負うような戦闘モノにはありがちなんだが、ユーリがアイスブルーの犬なのはよくわかった。よくわかったよ。
小説としては、んーやっぱ脚本ですよねー。なんつーのかなあ。海堂尊と同じ枠に放り込んでおきますね。良いエンタメであっても良い小説ではない枠。
下記読みながら叫んでいたこと:
ユーリの受けステータスの高さに読者はなす術がない
ユーリ、隙がありすぎだ!!!
ユーリ、お前ってヤツは!!>P347