Memoria de los Libros Preciosos

続きを読むとクリティカルなネタバレがあります

中村梓『小説道場』1  ★★★★

美少年小説の書き方教えます。人気作家、中島梓(栗本薫)の具体的、かつ実践的エッセイと門弟の作品をおさめた、小説家志望者必読の書。(Amazon

 ちょいちょい泣いたわw 栗本薫の情熱が伝わってくるよw 「本人が、書いていて楽しくないものが、どうして読者が読んで楽しいわけがあろう」。そうなんだよなー。それはそうなんだよ。「通常、あなた自身が日常の会話で口にできないような会話をあなたのキャラにさせてはいけません」www サーセンwww 二次創作は私のキャラではないので許してくださいw あれですよね、北方健三なら「喋りすぎだぜ、俺の天使」を使っても何の問題もない、そういうことですよね。
 一時間番組の中でのイントロ・展開部・クライマックスの時間振り分け、これは分かってるんだけどちっともうまくいかないんです栗本先生。私はイントロ書くのが好きだからどうしても頭でっかちになり、クライマックスにはもっとページを割くべきなのに息切れしてしまう。やおい小説なんてクライマックスのラブラブが全て(ではないかもだけど一番大事)なわけですよ、でも説明部分が楽しい反面、心情の盛り上がりとか本当に下手くそで、もっとたっぷり量があった方が、それこそ中身なんてなくてもあった方がいいと思うんだけれど、延びない。
 でも400字詰で3回は改行しなさい、って多いね。段落にボリュームを持たせるのは初心者のうちはやめときなさい文章下手なんだから、ってことかね。説明は台詞でやりなさいそうすれば読んでもらえるからってのは確かに、あんま興味がなくても台詞だけは拾い読みしたりする。しかし、小説は地の文が楽しいのであり、私は昔っから台詞を混ぜるのが苦手であり……ううう。とか言いつつ地の文にかなり台詞入れてるけど。
 単行本版には門弟の作品が三つ収録されている。栗本さんのテンションをバカ上げさせた伝説の(笑)忍者モノ、一巻ではトップの江森さんの三国志モノ、パンチが足りないと言われ続けている滝尾さんの現代モノ。これは上手下手が如実に分かるなあw 忍者モノのパッションは読んでるこっちがごろごろするくらい、三国志モノは興味がなくてもうまいので読める。でも最後のは分かりにくくて途中で諦めた。誰の台詞なのかとか、誰の属性がどれなのか、最初の3ページ読んでも掴めないと苦痛。二次創作(歴史系も)はそのハードルが無だからなー。キャラ描写薄くてもいいのは楽だよ。