Memoria de los Libros Preciosos

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藤原伊織『ひまわりの祝祭』  ★★★☆

自殺した妻は妊娠を隠していた。何年か経ち彼女にそっくりな女と出会った秋山だが、突然まわりが騒々しくなる。ヤクザ、闇の大物、昔の会社のスポンサー筋などの影がちらつく中、キーワードはゴッホの「ひまわり」だと気づくが…。名作『テロリストのパラソル』をしのぐ、ハードボイルド・ミステリーの傑作長編。(Amazon

 犠牲になる役は女に任せ、主人公ら男性陣が復讐やら絶望やら追悼やらのきれいなことしてる、そんな印象はやっぱりあるんだけど原田(ゲイの秘書)がパーフェクトすぎる。主人公が高い評価を与える原田に対し、原田の関係している男がろくでもないことから 「僕には同性愛は一生理解できない」と言っているが、人と人との関係なんぞ同性愛でも異性愛でも理解できない部分があるだろうよ。異性愛なら素直に納得したのかよ。秋山は責任を取って原田とあの大手町の家で共同生活を始めてくださいよ。