Memoria de los Libros Preciosos

続きを読むとクリティカルなネタバレがあります

シオドア・スタージョン『一角獣、多角獣』  ★★★★☆

一角獣・多角獣 (異色作家短篇集)
一角獣・多角獣 (異色作家短篇集)
シオドア スタージョン,Theodore Sturgeon,小笠原 豊樹
 幻獣が微笑み、人外が嗤う。ページを開けば異形博物館の開館時間…。伝説の珍獣をめぐる皮肉な物語「一角獣の泉」や、代表作「めぐりあい」など、一癖もふた癖もある異色中の異色作家、スタージョンの傑作10篇を収録。(Amazon

 古い本だと思ってたら随分新しいのであれ? と解説見たら復刻版だそうで。なるほど。装丁かっこよかったけど新書ハードカバーは若干読みにくいな。原題の「E Pluribus Unicorn」、「e pluribus unum」が「多より成る一」って出てきたけど……よくわからんな(放棄)。
 奇想コレクション二冊と『海を失った男』は読んでいたので、半分くらいは既読だったかと。「ふわふわちゃん」はどこかで読んだような気もするんだが見当たらないな。初めてか。「ふわふわちゃん」と「考え方」が好きだった。
 「考え方」が短編集の〆なんだもんな! 冒頭乗り気じゃなかったのに読み終わってくらくらしたわ! ああいう話がものすごい好きだ! 一度目「えっ!?」って思って読み返したりしてしまったけど好きだ!笑 yeah, it's the way of thinking...
 それを読んだだけでも借りた甲斐があったので良かった良かった。既読だった中では「孤独の円盤」が好きかなあ。かなりうろ覚えではあったけれど。笑 「考え方」は今年読んだ短編ベストに入るかもしれないわー。人を殺すには人形を使えばいい、人を殺すには……ただしちっともSFではないなー。