Memoria de los Libros Preciosos

続きを読むとクリティカルなネタバレがあります

伊坂幸太郎『ゴールデンスランバー』  ★★★☆

ゴールデンスランバー
ゴールデンスランバー
伊坂 幸太郎
 仙台で金田首相の凱旋パレードが行われている、ちょうどその時、青柳雅春は、旧友の森田森吾に、何年かぶりで呼び出されていた。昔話をしたいわけでもないようで、森田の様子はどこかおかしい。訝る青柳に、森田は「おまえは、陥れられている。今も、その最中だ」「金田はパレード中に暗殺される」「逃げろ!オズワルドにされるぞ」と、鬼気迫る調子で訴えた。と、遠くで爆音がし、折しも現れた警官は、青柳に向かって拳銃を構えた―。精緻極まる伏線、忘れがたい会話、構築度の高い物語世界―、伊坂幸太郎のエッセンスを濃密にちりばめた、現時点での集大成。(Amazon

 一回目借りたときはどうにも読む気にならなかったので二回目。二回とも数十人の予約を経てですよ……すごいな。本屋大賞だったっけ?
 伊坂風エンタメって触れ込みだった気がするんだけど、確かにエンタメっぽくはあったけど、いかんせん伊坂くささ(褒めてる)満開なのでエンタメ! って強調する意味はよく分からない。面白かったは面白かったし、途中から一気読みしたけれど、好きな作品かと聞かれたらそうではない。読み捨てに適してる感じ。
 私が好きな伊坂作品が『重力ピエロ』『砂漠』という分かりやすすぎるラインナップだからそういうものを求めてしまっているところはある。本書も親子ネタはすごいよかったな! 痴漢は死ね! まあ、伊坂さんくらい読まれてる作家がマスコミを疑え疑え言ってるのはいいことなんじゃないでしょうか(笑)
 しかし映画か……見ようとは思えないわ……。堺さん、これもやるし『ラッシュライフ』もやるんでしょ? 何でかね。