Memoria de los Libros Preciosos

続きを読むとクリティカルなネタバレがあります

P.G.ウッドハウス『それゆけ、ジーヴス』  ★★★★

それゆけ、ジーヴス (ウッドハウス・コレクション)
それゆけ、ジーヴス (ウッドハウス・コレクション)
P.G. ウッドハウス, Pelham Grenville Wodehouse, 森村 たまき
 ジーヴスシリーズ短編集。どっかで見た登場人物がたくさん出てくる。しかし一巻を読んだのが昔過ぎてあまり覚えていない。面白いけど突出してるわけじゃないな、と思いつつ読んでたら、最後の最後にきたね。大きいのが。リアルに悶絶・ニヤニヤするじゃないか。ウッドハウスは乙女心を読みすぎだろうよ!
 英国の国民的作家ウッドハウスの「ジーヴス物」から傑作を厳選したコレクション第3弾。ウッドハウス初期の代表的短編集を完訳。天才執事ジーヴスの初登場の話を含む全10編を収録。(Amazon
 何が来たかって……これを言わずに感想を終えることができないから書くよ……な、なんと、ジーヴス視点の短編が最後に一つ入ってるんですよ!! ジーヴス視点が!
 バーティじゃないけど私も、何でジーヴスは洋服の趣味以外には文句一つつけずに彼の傍にいるんだろう、もっと良い職がいくらでもあるはずじゃないか、見捨てられたらどうしようってちょっと不安になったんだ。しかしそんな不安は全て払拭してくれました最後の話が。主人に対する愛情が感じられました。もうお前ら一生一緒にいればいいじゃない。どたばたコメディを老いるまで続けてくれたまえ。私が幸せだ。
 ジーヴスが普通に喋っている貴重な姿も出てくるので読まねばだよ。