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続きを読むとクリティカルなネタバレがあります

アシュリー・ヘギ『アシュリー』  ★★★★

アシュリー ~All About Ashley~
アシュリー ~All About Ashley~
アシュリー・ヘギ
「おい見てみろよ。エイリアンがいる」って言われたり、ジロジロ見られたりすることはあるけど、わたしはそんなこと気にしないわ。

だって、彼らがわたしをからかおうと思ってやっているんじゃないことはわかってるもの。
彼らは、プロジェリアという病気を知らないだけなの。

彼らは私が誰か知らないし、プロジェリアが何かも知らない。
でも、それは彼らのせいじゃない。
そんなの、みんなが知っているわけじゃないもの。

小さいときからよくからかわれたり、いまもからかわれることはあるけど、そういうときは「あなたにも同じ血管があるのよ」って説明するの。
それでもからかうようなら、もう放っておくの。
それはわたしの問題じゃなくて、彼らの問題だから。

たとえば、車に乗っているとき、歩道に立っている人が私を不思議そうに見ても、イヤな顔をするんじゃなくて、笑顔を見せるの。
そうすると、その瞬間に、相手も笑顔を返したりするのよ。


ひどいことを言われて相手に怒りを感じたときは、その人に怒り返さないように、自分に待ったをかけるの。
そこにいたらきっと言い返してしまうから、「ちょっと失礼」って別の場所に行って、一拍置くようにしているの。

一拍置いて、いま起きたことを考えてみると、憤りが相手にそういわせたんだってことが見えてきて、自分のなかの怒りや悲しみが消えていくの。

 泣きそうになるなあこういうの。アイムソーリーって思っちゃうから?
 世界でわずか約30~40人の早期老化症(プロジェリア)の子ども。人の10倍もの速さで年をとる彼らの平均寿命は、13歳である。限られたみじかい命を精一杯生きているアシュリー。14歳になり、プロジェリア患者の平均寿命を越えたいま、自分のこと、病気のこと、命のこと、家族、そして最愛の親友のことを自分のことばで懸命に語る。(帯)
 立派だとしかいえません。救いを信仰に求めることには個人的に少々複雑な思いを抱いていますが(笑)、本当に立派。14歳かあ……その頃は自分のことで精一杯だったよ、今もあんま変わってないけど。その年で自他を比べるのは無意味だって悟ってしまってるのはすごいなあ。