Memoria de los Libros Preciosos

続きを読むとクリティカルなネタバレがあります

田中芳樹『銀河英雄伝説(6)』  ★★★★

銀河英雄伝説〈6〉飛翔篇
銀河英雄伝説〈6〉飛翔篇
田中 芳樹
「あなたは以前から良心的な政治家といわれておいでですし、実際にいくつかの行動でそれを証明していらっしゃる。そのあなたにして、国家のために個人の人権が犠牲になるのは当然だ、と、そうお考えですか」
 レベロの表情は、このとき呼吸器障害の患者を思わせた。
「当然とは思わない。だが、こうは思わないかね。人間の行為のなかで、もっとも崇高なものは自己犠牲だ。君はこれまでじつによく国家のために献身してきた。その生きかたを最後まで貫徹することが、後世、君に対する評価をいやが上にも高めるだろう」

 フレデリカが結婚したと思ったら一気に女性を前面に押し出してきて嫌だ。彼女は男社会の軍でかなりの地位を得ていたんだからもっとこう……まあ、最初からそういうスタンスだったけど……でも……。
 宇宙歴799年、23歳の若き君主・ローエングラム王朝初代皇帝ラインハルトが誕生した。だが、首席秘書官・ヒルダの従弟であるキュンメル男爵がラインハルト暗殺未遂事件を起こす。一方、軍を辞してフレデリカと結婚し、静かな生活を送っていたヤン・ウェンリーも安らぎを奪われつつあった。帝国側は、軍事的英雄である彼を潜在的危険人物と見なして監視をつけたのだ。平和が戻った宇宙は再び風雲急を告げる。(裏表紙)
 シェーンコップが格好よすぎる件。いいわ彼……(笑)
 ヤンの新婚生活は落ち着く間もなかったね。ヤンファンとしてはのほほんしてる彼らを見てるのもいいですが、やっぱり物語が動かないと! 波乱に満ちた時代だったんでしょうしね! 薄命っぽいヤンがどこまで生きのびるのか見届けます。