佐藤多佳子『一瞬の風になれ 第二部』 ★★★☆
一瞬の風になれ 第二部
佐藤 多佳子
意味がないのが最高によかった。
相手より早く走るのに、何の意味もない。
だけど、命まで賭けちゃって、足が動かなくなるまで走れる。
馬鹿。
そういうのがいい。
物語が本格的に進み始める。一つ学年があがり、後輩が入ってきて、先輩が引退する。私はひどい運動音痴なのでがむしゃらにスポーツを頑張った経験はないけど、何だか羨ましくもなってしまう。一通り青春はしたけどね(笑)最後の日にわんわん泣いたりね。
他校の高梨・仙波がいいよねー。二次元におけるモテを身につけた子達で(笑)後輩の桃内はPCオタクだし! 守屋さんあんた漢だよ!
冬のオフシーズンを経て、高校2年生に進級した新二。冬場のフォーム作りが実を結び、スピードは着実に伸びている。天才肌の連も、合宿所から逃げ出した1年目と違い、徐々にたくましくなってきた。新入部員も加わり、新たな布陣で、地区、県、南関東大会へと続く総体予選に挑むことになる。新二や連の専門は、100mや200mのようなショートスプリント。中でも、2人がやりがいを感じているのが4継(400mリレー)だ。部長の守屋を中心に、南関東を目指してバトンワークの練習に取り組む新二たち。部の新記録を打ち立てつつ予選に臨むのだが、そこで思わぬアクシデントが……。(Amazon)
洋服とか音楽とか、今流行っているものなどを入れてしまうと、何年かたって読まれた時によろしくないんじゃと思うんですがどうでしょう。あとこの手のものは文章にすると格好悪い雰囲気を漂わせてしまう気がする。特にファッションは。
ラストにかけては心から辛いですね。ストーリーに起伏をつけるためには必要かもしれないけど……起承転結の転ですけど……このまま三部を読みたい気持ちを抑えつつ。