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続きを読むとクリティカルなネタバレがあります

ニール・F. カミンズ『もしも月がなかったら』  ★★★★☆

もしも月がなかったら―ありえたかもしれない地球への10の旅
もしも月がなかったら―ありえたかもしれない地球への10の旅
ニール・F. カミンズ, Neil F. Comins, 増田 まもる, 竹内 均
 もしも月がなかったら? 月のない地球は、自転速度が地球よりずっと速く、1日は8時間となる。強風が絶えず荒れ狂い、高山も存在せず、生命の進化も遅い。
 もしも月が地球にもっと近かったら? 月がもっと地球に近いところにあると、公転周期が短くなり、日食や月食がひんぱんに起こる。近い月は宇宙から降り注ぐ隕石から地球を守る絶好の盾となる。また潮の干満差が激しく、地震も頻発する。
 もしも地球の質量がもっと小さかったら? 地球が小さくなると、内部のマグマが減り、地殻が厚くなって大陸移動は起こりにくくなり、地震・火山活動の頻度が極端に小さくなる。酸素が少ないため、小型動物は生存しにくく、人類は肺を大きくするため、背を高くし胸を厚くするだろう。
 その他、「地球の地軸が90度傾いていたら?」「太陽の質量がもっと大きかったら?」「地球の近くで恒星が爆発したら?」「恒星が太陽系のそばを通過したら?」「ブラックホールが地球を通り抜けたら?」「可視光線以外の電滋波が見えたら?」「オゾン層が破壊されたら?」まで、さまざまな「ありえたかもしれない地球」への旅をたどるシミュレーション・ロマン。(Amazon

 宇宙に興味のある人ならときめきっぱなし間違いなし! んもー胸キュンですわよ。地球がものすごい偶然の上に奇跡的に存在していることがわかるよ! 科学的事実がいちいち素敵で、悶えながら読みました。用語や説明が難しい部分もあるけれど、そこは宇宙へのロマンで乗り切ろう(笑)最後はその素晴らしい地球の環境問題をじっくり考えてみましょ。