Memoria de los Libros Preciosos

続きを読むとクリティカルなネタバレがあります

舞城王太郎『煙か土か食い物』  ★★★★☆

 云年ぶりに読み直したら思っていたより文章が端正で驚いた、初読の際は随分驚いたものだったけどなあ。内容はやっぱり舞城の中で一番好きですね。このシリーズもっと書いてもらいたかった。

煙か土か食い物 (講談社文庫)

煙か土か食い物 (講談社文庫)

 

腕利きの救命外科医・奈津川四郎に凶報が届く。連続主婦殴打生き埋め事件の被害者におふくろが?ヘイヘイヘイ、復讐は俺に任せろマザファッカー!故郷に戻った四郎を待つ血と暴力に彩られた凄絶なドラマ。破格の物語世界とスピード感あふれる文体で著者が衝撃デビューを飾った第19回メフィスト賞受賞作。(Amazon

 つっても初期の数冊しか読んでないんだけどね舞城。この人にとっての家族愛とはなんぞや、みたいなのが見えるよね、『好き好き大好き寵愛してる』あたりもそんな感じじゃなかった? デビュー作に全てが詰まっているというのは読者としては本当だと思うよ。

 二郎のエピソードは何度読んでも面白いですね。単行本化されていない短編をどこかに収録してくれ。