読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

Memoria de los Libros Preciosos

続きを読むとクリティカルなネタバレがあります

スコット・フィッツジェラルド『グレート・ギャッツビー』  ★★★☆

海外文学
グレート・ギャツビー (村上春樹翻訳ライブラリー)

グレート・ギャツビー (村上春樹翻訳ライブラリー)

ジャズ・エイジの華やかさと虚栄を描き出し、20世紀文学に大きな影響を与えたフィッツジェラルドの傑作『グレート・ギャツビー』は、文学ファンならぜひ原書に挑戦してみたい一冊。 富裕階級が集うニューヨーク郊外に豪邸をかまえ、夜な夜な金持ちや有名人を招待しての絢爛たるパーティを開く、謎につつまれた男ギャツビー。彼は、貧しさゆえに結ばれることのなかった恋人デイジーへの想いを今も断ち切れずにいるのだった。過去を築きなおしたいと願うギャツビーには、しかし悲劇的な最期が待ち受けているのだった……。(Amazon

 やっと! 読了!

 何度となく頭の3章だけ読んではリタイヤを繰り返してきたわけだけど、何故かと言うと、この本のメインストーリーが何なのかさっぱり分からなかったからなんですね。ディカプリオ主演映画のCMを見ても、金持ちが連夜パーティーして騒いでしかし満たされない欠落がある的な話なのかなって……思ったら(言い方悪いけど)男女のラブロマンスがあったんですか、ギャツビー氏には。アメリカ文学の名作だということくらいしか知らないで買ったのであった。教養の無さとは恐ろしい。

 村上春樹が巻末で言っているように、結局、英語で読むしかないのだろう……でも春樹の訳文はよかったと思いますね。私は常に彼の翻訳を評価しています。「オールド・スポート」については、=old sportだという訳注をつけておいてくれればなおよしだったんじゃないのかね。英語の呼びかけなんだろうとあまり気にせず読み流していたが、スポートって何だろう……とはずっと思ってた。訳注ついてたっけ?笑 無理に日本語に訳すくらいなら原文ままで行ってしまえ、というのは正しい姿勢じゃないかと。森村たまき氏によるウッドハウスを読んでもそう思います(あれは極端な例だけど)。

 春樹ファンではないので、『グレート・ギャッツビー』『カラマーゾフの兄弟』『ロング・グッドバイ』が彼の人生を変えた三代小説だということも今日知ったんだけれど、うち英語で書かれた二つを手ずから翻訳しているの、偉大としか言いようがない。すげえ。『本当の戦争の話をしよう』、『ティファニーで朝食を』、『キャッチャー・イン・ザ・ライ』、『ロング・グッドバイ』(他チャンドラー長編)、と来てようやくの『グレート・ギャッツビー』。カーヴァーも訳書多いけど、これは内容的に読めそうにないので……チャンドラーの残り待ってるよ。

 内容についてあまり触れてないのは、残念ながらそこまで味わいきれなかったからです。訳文は文句無し。あ、ディカプリオが本作の映画化で賞を取れないのは作品の立ち位置的に当然なんじゃない?w

 この後に光文社文庫の新訳が出てるのか。勇敢だなー。