Memoria de los Libros Preciosos

続きを読むとクリティカルなネタバレがあります

津村記久子『ポースケ』  ★★★

奈良のカフェ「ハタナカ」でゆるやかに交差する、さまざまな女の人たちの日常と小さな出来事。芥川賞受賞作『ポトスライムの舟』から5年後の物語。(Amazon

 『ポトスライムの舟』の続編でゆるゆるとした短編集のようだ。「苺の逃避行」のドッジボールの話、外野って強い子の取るポジションじゃなかった?笑 外野にボールが行ったらひたすら外野間で往復させて当てなきゃいけないじゃん! 運動音痴なわたしにとって、ドッジボールやバスケは地獄でしかなかったな、というのをしみじみ思い出している。サッカーとかバレーだったらまだサボりようがあるというかやれなくもないんだけど。いや体育は地獄だった。女子校に進んだらまだマシになったけど地獄だった。「コップと意思力」の司が本気で気持ち悪い。これトラウマ呼び起こされる人いそう。
 津村さん文章を現在形で終えるようになったよな。一応全部読んでるのに今更気づいた。いつからだろう。わたしは過去形の方が好きだから残念だ。全体的に前向きで全て女視点だったので面白かった。男視点との差は明らかである。