Memoria de los Libros Preciosos

続きを読むとクリティカルなネタバレがあります

岩瀬博太郎『法医学者、死者と語る』  ★★★

不審死続出!なんと6人に1人が、本当の死因がわからないまま葬られている。壊れたニッポン社会と闘う、孤高の司法解剖医、衝撃のリアル。(Amazon

 あとがきで文章苦手ですと仰ってるからか、書き下ろしっぽいのに系統だった章立てはなくて、雑誌連載のコラムをまとめましたみたいな体裁(実際そうなのかしら?)。日本は解剖率が低すぎって、主に海堂尊経由で散々聞いているけれど、各都道府県で司法解剖してる法医学「教室」が一つ(もしかしたら一人)機能してればいい方、てなレベルなのか……? 監察医は東京大阪名古屋等のでかい都市にしかない上、司法解剖やってる監察医務院は東京だけっぽいし。著者が千葉大赴任した当初は出刃包丁で解剖してました、ってのもまたすごい話で。
 ネタ的にはとても参考になったけれど、教授になるもっと前、20代後半あたりはどうなってるのかが知りたいよw 何してんの? アカデミックな世界は謎だらけだぜ。