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Memoria de los Libros Preciosos

続きを読むとクリティカルなネタバレがあります

中山可穂『サグラダ・ファミリア』  ★★★

人を愛することを拒絶する孤独なピアニスト、石狩響子が初めて恋をした。相手はフリーのルポライター、成島透子。透子は子供を産むことを提案し家庭的な愛を求めるが、響子は拒み二人は別れる。二年後、響子の前に現われた透子は赤ん坊の桐人を連れていた。子供嫌いのピアニストと子持ちのルポライターの共同生活が始まるかと思われたが、透子は突然の交通事故で亡くなる。残された桐人を抱きしめ絶望に沈む響子のもとに、桐人の父親の恋人と名乗る若い男が現れた―。(Amazon

 この題名見たときからうっすらそんな予感はしていたが……照ちゃんが登場した瞬間確信に変わったが……中山可穂がこういうオチをつけてくるとはな! 意外だったよ! そして私は彼女にこの手の話を求めてはいなかったかも(笑)
 主要登場人物の一人が早々と退場して、この残りの尺で燃え盛るような恋愛に突入はできないよね聖家族だしね、と思っていたら割と律儀に安定へと進みましたな。いいのかいそれで? と尋ねたくなりますな。いくら愛したパートナー同士の子供とはいえ。意外だな。家庭というものがいかに自分にとって安定というイメージを持っているかが分かった。安定を壊す、家庭を捨てる、その行為はものすごくドラマティックに見える。あの家族が平和に暮らしていけるといいけどw
 中山さんはとてもドラマティックに(過ぎる部分もある)恋愛小説を書く人だよなあ。でもそうよね、ひたすら死へまっしぐらみたいな話ばかりじゃ、書き手も読み手もぐったりだね。死は常にあるけどね。
「人妻じゃなかったー!」→「人妻じゃないけど……」→「人妻になったー!」というのが端的な感想ですね。笑