Memoria de los Libros Preciosos

続きを読むとクリティカルなネタバレがあります

紅玉いづき『ガーデン・ロスト』  ★★★☆

ガーデン・ロスト (メディアワークス文庫)
ガーデン・ロスト (メディアワークス文庫)
紅玉 いづき
 誰にでも、失いたくない楽園がある。息苦しいほどに幸せな安住の地。しかしだからこそ、それを失うときの痛みは耐え難いほどに切ない。誰にでも優しいお人好しのエカ、漫画のキャラや俳優をダーリンと呼ぶマル、男装が似合いそうなオズ、毒舌家でどこか大人びているシバ。花園に生きる女子高生4人が過ごす青春のリアルな一瞬を、四季の移り変わりとともに鮮やかに切り取っていく。壊れやすく繊細な少女たちが、楽園に見るものは―。(Amazon

 どまんなかストレートの話でありながら読者の感情を逸らさず、熱を維持することができるというような感想を以前好きなブログで読みましたがその通りだと思う。最後は何だかんだで乗せられたし。笑
 しかし自分と周囲があまりにも健全な女子校生活を送っていたので感情移入というものはこの手の話にはできなくて、いつも何だか損したような気がしている。笑 私の高校時代はひたすらに平和だったような気がする。受験はあってキリキリしてたけど、早いうちに逃げの手を打ったからな。
 冒頭と章立てからして四人の女の子が順繰りに視点を回していくのは分かっていたのにうっかり手をつけてしまったのが頭痛(眠気)の原因だw 視点バトン大好きなんだよー本当に弱いんだよーちょっとずつ違った景色が見えてくるのがたまらないんだよー。ミステリ的仕掛けはなかったけどねん。
 ちなみに女子高校生モノ視点バトン話で一番好きなのは若竹七海スクランブル』で、これは最初に読んだときから変わってない。若竹さんが女子校だよ……面白くないわけないじゃん……数年前の記憶だけど毒もたっぷりで本当に美味しいよあれは。再読怖くてできてないから数年前の記憶だけど。 そろそろすべきかもしれない。三浦しをん『秘密の花園』もあわせて再読しよっかしらん。この二つは女子高生というか女子校モノだけどね。女子校出身だからかやっぱ好きなのよね、自分の経験とは違うにしろ通じるところがあるから。