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続きを読むとクリティカルなネタバレがあります

堀江敏幸『未見坂』  ★☆

未見坂
未見坂
堀江 敏幸
 母さんは、もう家を出ただろうか――。父が去ったあとの母と子の暮らし。あずけられた祖母の家で、あたりを薄く照らしていた小さな電球。子ども時代から三十数年、兄妹のように年を重ねてきた男女の、近いとも遠いとも計りかねる距離。大人の屈託を見つめる少年の姿と惑いを抱えたまま刻まれてゆく人びとの歳月を描く、『雪沼とその周辺』に連なる待望の連作短篇集。(Amazon

『雪沼とその周辺』的な短編集。最初の方の話はぼんやり読んでいたので未見坂付近なのか覚えてないんだけど……あ、説明文に書いてあった。
 堀江さんは子供視点(「少年」という三人称だし厳密には違うのかもしれないけど)合わないんじゃないかなあ(笑)すごい違和感あるよ。子供っぽくないよ。こんなこと考えてる子供嫌だな!笑 別にヤングアダルトほどじゃなくてもいいんだけど何かこう、自分が子供だった頃を振り返っても「絶対なくね?」と思ってしまう……のは私を取り巻く環境のせいなのか……。堀江さんは女性にモテるっぽいというか雰囲気モテな男性視点が一番似合うような。
 私堀江さんは基本的に合わなくて、面白いと思ったのが『熊の敷石』くらいなんだけど(笑)、日本語の温かいところを掬い取ったみたいな言葉遣いの文章は好きで、原稿のときによく借りてきます。話も静かでほっこりしたものが多いよね。ただ、エンタメ読みには向かないよね。