Memoria de los Libros Preciosos

続きを読むとクリティカルなネタバレがあります

森奈津子『耽美なわしら』下  ★★★★

耽美なわしら 完全版(下) (Book of dreams)
耽美なわしら 完全版(下) (Book of dreams)
森 奈津子
 愛原ちさとこと千里の書く少女小説を愛しながら、本人が能天気な男であることを許せず、危険な妄想を膨らませていく彩子。いっぽう千里は、ある誤解から志木の恋人であると宣言してしまう。「世界一美しい人」に迫る危機と、さらに巨大化する自らの超兄貴体形に焦る俊彦は、あろうことか当の千里に火傷を負わせてしまう。失意のどん底に叩き落とされた俊彦は千里との別れを決意するのだが…。伝説の恋愛コメディ第2巻。(Amazon文庫版から)

 これ結構古い話だったのね! 文章のこなれてない具合に納得した。
 冒頭のバナナはおやつに入りますか議論や、最後の方のトーマの腎臓には不覚にも笑った。毎日価格変動するバナナのような生鮮食品(しかも房売り)は小学校教諭の管轄外だからデザート扱いだなんてwww そんな理屈はじめて聞いたw 全編に渡って明るく楽しいセクシャルマイノリティライフが描かれておりました。やおい作家の濡れ場への執念にも笑ったw 風邪ときたら濡れ場! 何がきても濡れ場に繋げる彼らの心意気!笑 ですよね、濡れ場なしじゃ応募もできないんですよね。
 彩子と美穂の今後が気になるところだけど、別に恋愛を書こうって話じゃないもんな。明るく楽しい以下略だよな。最近は世論も変わり、百合ものを書きやすくなったとどこかで森さんが言っていたような。この調子でどんどん書いて頂きたいね。新刊も読みますね、まずは図書館で……。